ファボワールとラベルフィーユの選び方|違い(一相性・三相性)と向いている人
著者:院長 福地裕三(日本産科婦人科学会ガイドライン準拠)
ファボワールとラベルフィーユは、どちらも当院で取り扱っている低用量ピルです。
大きな違いは、元になった先発薬と、一相性か三相性かというホルモン設計です。
先に結論(迷ったらここ)
- マーベロン系が合っていた、管理をシンプルにしたい → ファボワール
- トリキュラー・アンジュ系が合っていた、三相性に慣れている → ラベルフィーユ
- 初めてで迷う → まずは安全確認をしたうえで、管理しやすさも含めて選ぶのがおすすめです
このページでは、「違い」だけでなく、最終的にどちらを選びやすいかまで分かるように整理しています。
ファボワールとラベルフィーユの違い(まずはここだけ)
| 項目 | ファボワール | ラベルフィーユ |
|---|---|---|
| 元の先発薬 | マーベロン系 | トリキュラー・アンジュ系 |
| ホルモン設計 | 一相性(有効錠のホルモン量が一定) | 三相性(シート内で段階的に変化) |
| 有効成分(黄体ホルモン) | デソゲストレル+エチニルエストラジオール | レボノルゲストレル+エチニルエストラジオール |
| 管理のしやすさ | 毎日同じ錠でシンプル | 色(順番)どおりに内服が前提 |
| こんな方に向きやすい | 管理を簡単にしたい方、マーベロン系が合っていた方、初めてで迷っている方 | トリキュラー・アンジュ系が合っていた方、三相性に慣れている方 |
| 当院の料金(28日分) | 2,500円 | 2,500円 |
以前に合っていた先発薬がある方は、その系統のジェネリックを選ぶと違和感が少ないことがあります。
ファボワールの特徴|一相性(ホルモン量が一定)でシンプル
ファボワールは、マーベロンの後発医薬品(ジェネリック)として扱われる低用量ピルです。
ホルモン配合は(プラセボを除き)基本的に一定の一相性で、飲み方が比較的シンプルなタイプです。
ファボワールが向いていることが多いケース
- 以前にマーベロン系で問題なく続けられていた
- なるべくシンプルに管理したい、同じ量が続く方が安心
- 初めてで、まずは基本の低用量ピルから始めたい(※ 医師判断のうえ)
ラベルフィーユの特徴|三相性(ホルモン量が段階的に変わる)で順番が大切
ラベルフィーユは、トリキュラーやアンジュの後発医薬品(ジェネリック)として扱われる低用量ピルです。
シート内で配合が段階的に変わる三相性のため、錠剤の色(順番)どおりに内服することが大切です。
ラベルフィーユが向いていることが多いケース
- 以前にトリキュラーやアンジュ系で問題なく続けられていた
- 三相性の飲み方に慣れていて、シートの順番管理が苦にならない
- 一相性で不正出血などが気になり、別設計を検討したい(※ 医師判断のうえ)
初めての方はどちらを選びやすい?
初めて低用量ピルを使う方は、避妊効果だけでなく、続けやすさと安全に使えるかの確認が大切です。
- 管理をシンプルにしたい、毎日同じ錠のほうが安心 → ファボワールを検討しやすいです
- 以前にトリキュラー系で問題なく続けられていた → ラベルフィーユを検討しやすいです
- どちらが合うかまったく分からない → 既往歴や目的(月経痛、PMS、周期コントロール)を踏まえて診察で決めるのが安全です
初めてだから絶対にこちらと一律には言えませんが、迷ったまま選ぶより、管理のしやすさと安全確認を基準に絞ると決めやすくなります。
迷ったときのチェックリスト(選び方の実務)
チェック1:以前飲んでいた元の先発薬はどれ?
先発薬で体に合っていたなら同成分の後発品を選ぶのが一番スムーズです。
(例:マーベロン→ファボワール、トリキュラー・アンジュ→ラベルフィーユ)
チェック2:「一相性」か「三相性」か、管理のしやすさは?
- 一相性(ファボワール):日々の管理がシンプル。飲み忘れ対策もしやすい。
- 三相性(ラベルフィーユ):順番管理が大事。色の並びに沿って飲む。
チェック3:これまで出た副作用や困りごとは?
吐き気、頭痛、むくみ、気分の波、不正出血などは個人差があります。
何がつらかったかを言語化すると、医師が選択肢を絞りやすくなります。
チェック4:避妊以外の目的はある?
月経痛、PMS、周期のコントロールなど、目的によって提案が変わることがあります。 まずは目的を共有してください。
チェック5:安全面(既往歴・体質)を必ず確認
ピルは便利なお薬ですが、体質や既往歴によっては選べない場合があります。 合うか合わないか以前に、安全確認が最優先です。
結局、ファボワールとラベルフィーユはどちらを選べばいい?
最後は、次のように整理すると選びやすいです。
- ファボワールを選びやすい方
マーベロン系が合っていた方、管理をシンプルにしたい方、初めてでまずは一相性を検討したい方 - ラベルフィーユを選びやすい方
トリキュラー・アンジュ系が合っていた方、三相性に慣れている方、順番管理が苦にならない方 - まだ迷う方
安全確認をしたうえで、月経痛、PMS、周期コントロールなどの目的も含めて診察で相談するのが安心です
どちらを選ぶか以前に、注意が必要な方
ファボワールとラベルフィーユは、どちらも低用量ピルです。選び方の前に、そもそも低用量ピルが適さない場合があることを確認しておくことが大切です。
- 35歳以上で喫煙している方
- 前兆のある片頭痛がある方
- 血栓症の既往がある方
- 高血圧などで管理が必要な方
- 強い胸痛、息切れ、片脚の腫れや痛み、激しい頭痛、視覚異常がある方
このような場合は、自己判断で選ばず、必ず診察でご相談ください。
よくあるご質問
Q. ファボワールとラベルフィーユで、避妊効果に差はありますか?
A. どちらも、正しく内服できていれば避妊効果が期待できます。実際には、飲み忘れ、飲み始めのタイミングのずれ、下痢・嘔吐などで効果が下がることがあるため、薬そのものの違いよりも、正しく続けられるかが大切です。
Q. ファボワールやラベルフィーユは、ジェネリックだと効き目が弱いですか?
A. いいえ。ファボワールはマーベロン系、ラベルフィーユはトリキュラー・アンジュ系の後発医薬品として扱われます。効き目が特別弱いということではありませんが、不正出血や吐き気などの体感には個人差があるため、合わないと感じた場合は種類変更を相談するのが安心です。
Q. 一相性のファボワールと、三相性のラベルフィーユは、どちらが自分に合いやすいですか?
A. 一概には言えません。副作用の出方や続けやすさは体質差が大きく、一相性だから必ずラク、三相性だから必ず合う、とは言い切れません。過去に合っていた先発薬、飲み忘れしやすさ、不正出血や頭痛などの困りごとを踏まえて選ぶのが実際的です。
Q. 初めて低用量ピルを飲むなら、ファボワールとラベルフィーユのどちらを選べばよいですか?
A. 初めての方は、喫煙、片頭痛、高血圧、血栓症リスクなどの安全確認をしたうえで、避妊、月経痛、PMS、周期コントロールなどの目的に合わせて選ぶのが基本です。自己判断で決めるより、診察で相談しながら決めるほうが安全です。
Q. 結局、私はファボワールとラベルフィーユのどちらを選べばいいですか?
A. マーベロン系が合っていた方、管理をシンプルにしたい方はファボワールを選びやすく、トリキュラー・アンジュ系が合っていた方、三相性に慣れている方はラベルフィーユを選びやすいです。初めてで迷う場合は、安全確認をしたうえで、目的や続けやすさも踏まえて診察で相談するのが安心です。
Q. ラベルフィーユは色が違いますが、順番を間違えるとどうなりますか?
A. ラベルフィーユは三相性のため、シートの順番どおりに飲むことが前提です。順番を間違えるとホルモン配合の流れが崩れるため、気づいた時点で早めに相談することが大切です。状況によっては、コンドーム併用など追加の避妊対策を検討します。
Q. ファボワールからラベルフィーユ、またはラベルフィーユからファボワールへ切り替えるときは、いつから始めればよいですか?
A. 目安として、21錠タイプからの切り替えは7日間の休薬後、28錠タイプからの切り替えは前のシートを飲み切ったあとに続けて開始します。ただし、開始が遅れると避妊効果が不安定になることがあるため、切り替え時期は自己判断で遅らせず、受診時に確認するのが安心です。
Q. ファボワールとラベルフィーユの料金は同じですか?
A. はい。当院では、ファボワールもラベルフィーユも1シート(28日分)2,500円です。オンライン診療にも対応しています。
Q. どちらを選ぶか以前に、低用量ピル自体が合わないことはありますか?
A. はい。35歳以上で喫煙している方、前兆のある片頭痛がある方、血栓症の既往がある方、高血圧などで管理が必要な方では、低用量ピル自体が適さないことがあります。どちらを選ぶかより前に、安全に内服できるかの確認が大切です。
注意事項
未承認医薬品等:本診療科目に用いる一部の薬剤は、国内未承認の医薬品です。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
入手経路等:当クリニックが本治療に用いる海外製の医薬品やワクチン等は厚生局の正式なプロセスを経て、クリニック所属の医師の判断の下、個人輸入をしたものになります。
国内の承認医薬品等の有無:国内でも同一の成分を含む医薬品は厚生労働省により承認されていますが、当院では主に価格や入手の安定性を考慮して、患者様にご説明の上で海外製品を処方する場合がございます。
諸外国における安全性等に係る情報:諸外国で重篤な安全性情報の報告はありません。
(最新の知見に基づく最終更新日:2026年4月24日)

