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細菌性膣炎(細菌性膣症/BV)とは|おりもの・においの特徴、原因と治し方

著者:院長 福地裕三(日本性感染症学会ガイドライン準拠)

おりもののにおいが強い、魚のようなにおいがする、灰色っぽく水っぽい

それ、細菌性膣炎(検索ではこう呼ばれます)=細菌性膣症(BV)の可能性があります。 BVは性病そのものというより、膣内の細菌バランス(膣内環境)の乱れで起こる状態です。

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細菌性膣症(BV)を繰り返す方へ

細菌性膣症(BV)は、においやおりものの変化を何度も繰り返す方も少なくありません。

また同じかも、毎回においが気になると感じる場合も、見た目やにおいだけでは断定できません。当院では、診察のうえ必要に応じてフラジール膣錠を院内で処方しています。再発しやすい方もご相談ください。

細菌性膣炎(BV)のおりものやにおいの特徴

BVでよくみられる症状は、次のようなおりものの変化です。

  • 強い魚のようなにおい(特に性交後に強く感じることがある)
  • 灰白色〜白っぽいおりもの
  • 薄く水っぽい(さらさら)おりもの

BVは半数程度が無症状とも言われます。また、BVは一般に強いかゆみや痛みを起こしにくいとされています。 においはあるけど、かゆみは少ないという場合にBVが疑われることがあります。

原因(なりやすい状況)

BVは、膣内の常在菌バランスが崩れて起こる状態です。 清潔にしていないからという単純な話ではありません。 

よくあるきっかけ

  • 膣内環境が乱れる(体調やホルモン変化など)
  • 膣洗浄(いわゆる膣の中まで洗う行為)など、膣内を過度にいじる習慣
  • 性交渉の影響(BVは典型的な性感染症ではありませんが、関連は指摘されています)

ポイント:においやおりもので受診する方の中には、BV以外(カンジダ、トリコモナス、淋菌など)が混ざっていることもあります。 見た目だけで決めつけず、検査で整理するのが最短です。

細菌性膣症は、性感染症そのものとは限りません

一方で、コンドーム未使用、新しいパートナー、複数パートナー、膣洗浄などが関連することがあります。

また、においやおりものの変化だけでは、トリコモナス、カンジダ、クラミジア、淋菌などと見分けにくいこともあるため、必要に応じて検査で整理することが大切です。

カンジダやトリコモナスとの違い(よくある鑑別)

カンジダ(膣カンジダ)

強いかゆみが目立ちやすく、白く濃い(ヨーグルト状など)と表現されるおりものが出ることがあります。 ただし個人差があるため、検査での確認が安全です。

トリコモナス

黄〜黄緑、泡状、悪臭などが言われますが、これも個人差があります。 BVとにおいが似て感じることもあり、混同されやすい領域です。

淋菌・クラミジアなど

おりものの増加や違和感が重なることがあり、必要に応じて同時検査を検討します。

▶ おりものや膣炎を広く確認したい方

一般細菌(総合)ページ

診断の考え方(Amsel基準、pH、顕微鏡所見)

BV(細菌性膣症)は特定の菌が1つ増えるというより、膣内細菌バランスの乱れで起こります。 診断は、症状や診察所見と検査を組み合わせて総合的に判断します。

  • Amsel基準:以下4項目のうち3つ以上でBVを疑います
    • 均一でさらっとした灰白色のおりもの
    • 膣分泌物のpH > 4.5
    • クルー細胞(顕微鏡で上皮細胞に細菌が付着して見える所見)
    • Whiff test:KOH添加で魚臭が強まる
  • より詳細には、グラム染色での評価(Nugentスコア)などが用いられることがあります

※ おりものの見た目だけでは判断が難しいことがあるため、再発や不安がある場合は検査で整理するのが確実です。 (関連:一般細菌(総合)

検査で分かること

BVは、診察所見や検体検査で評価します。BVかどうか、他の感染症が混ざっていないかを確認することで、治療の選択がはっきりします。検査結果は4日ほどで判明します。

項目 料金 採取部 結果目安
一般細菌 5,500円(税込) 4日ほど

※ においとおりものだけではBVと断定できないことがあります。再発しやすい方や、毎回同じ症状か不安な方は、検査で原因を整理するのが確実です。

治療(抗菌薬)と注意点

BVは、症状がある場合抗菌薬(例:メトロニダゾール、フロリード等)治療します。 治療法は、症状の程度、再発の有無、妊娠の有無などで変わるため、医師の判断に沿って進めます。

参考:国際的ガイドラインで挙げられる代表的な治療例

  • メトロニダゾール内服(7日)
  • メトロニダゾール膣剤(6日)
  • フロリード膣クリーム(7日)

※ 上記は一般情報です。処方や用法は診察のうえで決定します。

BV再発することがあります。気になる症状が繰り返す場合は、本当にBVか、他の要因がないかも含めて一緒に整理します。

項目 料金 用法
一般細菌(内服) 9,000円 7日間
一般細菌(膣錠) 3,300円 6日間
一般細菌(軟膏) 3,300円 10g 1本

治療(抗菌薬)と注意点

BVは、症状がある場合に抗菌薬で治療します。治療法は、症状の程度、再発の有無、妊娠の有無などで変わるため、診察のうえで決定します。

当院では、症状や再発状況に応じて、フラジール膣錠を院内で処方しています。内服薬を希望される方や、腟内治療が向いている方など、それぞれの状況に応じてご案内します。

項目 料金 目安 補足
一般細菌(内服) 9,000円(税込) 7日間 症状や状況に応じてご案内します
一般細菌(膣錠) 3,300円(税込) 6日間 必要に応じてフラジール膣錠を院内で処方します
一般細菌(軟膏) 3,300円(税込) 10g 1本 外陰部症状がある場合に使用することがあります

BVは、いったんよくなっても再発することがあります。においやおりものの変化が繰り返す場合は、本当にBVか、他の要因がないかも含めて再確認することが大切です。

治療中は、医師の指示に従って最後まで使い切ること、膣洗浄を避けること、必要に応じて性交渉を控えることが大切です。

パートナーは治療が必要?(結論:基本は不要、再発時は相談)

BVは典型的な性感染症というより膣内環境の乱れとして扱われ、一般的にはパートナー治療はルーチンで推奨されません。 ただし、再発を繰り返す場合や、同じパートナーとの関係で短期間に再燃する場合は、状況により同時治療を検討することもあります

  • まずは本人の治療と、再発要因(膣洗浄や治療中の行動など)の見直しが基本
  • 再発を繰り返す、不安が強い場合は、医師にご相談ください

細菌性膣症(BV)を繰り返す方へ

BVは、治療でいったんよくなっても再発することがあります。

におい、おりものの増加、違和感が短期間で戻る場合は、毎回まったく同じ原因とは限りません。BV以外に、カンジダやトリコモナスなど別の膣炎が混ざっていることもあります。

当院では、再発しやすい方にも、診察のうえ必要に応じてフラジール膣錠を院内で処方しています。毎回同じ症状で悩んでいる方もご相談ください。

  • 膣内洗浄(膣の中まで洗う行為)は避ける
  • 外陰部はこすりすぎず、刺激の強い洗浄剤を避ける
  • 治療中は性交渉を控える、またはコンドームを正しく使用する
  • 自己判断で中断せず、処方日数を使い切る
  • 症状が戻ったら早めに再検査する

関連:カンジダトリコモナス

妊娠中のBV:症状があるなら早めに相談

妊娠中(または妊娠の可能性がある方)でにおい、おりもの増加、刺激感など症状がある場合は、早めにご相談ください。 妊娠中でも状況に応じて治療が行われます。

  • 症状がある妊婦:医師が必要性を判断し、治療を検討します
  • 症状がない妊婦:早産リスクが高くない方では、BVの一律スクリーニングは推奨されません

※ 妊娠週数や体調、既往(早産歴など)により対応は変わります。自己判断せず医師にご相談ください。

よくあるご質問

Q1. 細菌性膣炎と細菌性膣症(BV)は同じですか?

A. 検索では「細菌性膣炎」と呼ばれることがありますが、一般には細菌性膣症(BV)と説明されることが多い状態です。

当ページでは、検索されやすさを考慮して「細菌性膣炎」と「細菌性膣症(BV)」をほぼ同じ意味で扱っています。

Q2. BVは性病(STD・STI)ですか?うつりますか?

A. BVは、典型的な性感染症というより、膣内の細菌バランスの乱れで起こる状態です。

ただし、性行為、コンドーム未使用、膣洗浄、新しいパートナーや複数パートナーなどが関連するとされており、症状や見た目だけでは他の性感染症と区別しにくいこともあります。気になる症状がある場合は、検査で確認するのが確実です。

Q3. 魚のようなにおい、水っぽい灰白色のおりものはBVの典型ですか?

A. はい。魚のようなにおい、灰白色〜白っぽいおりもの、薄く水っぽいおりものは、BVでよくみられる特徴です。

ただし、トリコモナス、カンジダ、クラミジア、淋菌などでも症状が重なることがあるため、見た目だけで断定せず、検査で確認するのが安全です。

Q4. かゆみが少ないのに、においだけ強い場合も受診した方がいいですか?

A. はい。BVは、強いかゆみが目立たないまま、においやおりものの変化だけが出ることがあります。

「かゆくないから違う」とは言い切れないため、気になる場合は検査で原因を整理するのがおすすめです。

Q5. 検査は何をしますか?費用と結果日数は?

A. 当院では、症状や状況に応じて膣の検体検査などを行い、BVの可能性や他の感染が混ざっていないかを確認します。

目安は以下のとおりです。
・一般細菌(膣):5,500円(税込)
・結果:約4日

必要に応じて、他の感染症の検査を同時にご提案することもあります。

Q6. 治療はどうしますか?治療費の目安は?

A. 症状がある場合は、抗菌薬で治療します。治療法は、症状の強さ、再発の有無、妊娠の可能性などを踏まえて決定します。

当院では、診察のうえ必要に応じてフラジール膣錠を院内で処方しています。においやおりものの変化を繰り返す方や、腟内治療を希望される方もご相談ください。

当院での治療の目安として、
・一般細菌(内服):9,000円(税込)/7日間
・一般細菌(膣錠):3,300円(税込)/6日間
があります。実際の処方は診察のうえで決定します。

Q7. パートナーも治療や検査が必要ですか?

A. BVは、必ずパートナー治療が必要になるタイプではありません。特に男性パートナーは通常治療不要とされています。

ただし、同じ症状を繰り返す場合や、他の性感染症が疑われる場合、不安が強い場合は、パートナーの検査も含めて相談する価値があります。なお、女性パートナー間では関連が指摘されています。

Q8. 細菌性膣症(BV)を繰り返すときはどうすればよいですか?

A. BVは、治療でいったん改善しても再発することがあります。

毎回同じようなにおいやおりものの変化があっても、本当に毎回BVとは限らず、カンジダやトリコモナスなど他の膣炎が混ざっていることもあります。

当院では、再発しやすい方にも、診察のうえ必要に応じて検査を行い、フラジール膣錠を院内で処方しています。再発を繰り返す方もご相談ください。

Q9. 細菌性膣炎(BV)は自然に治ることがありますか?

A. BVは自然に軽快することもありますが、症状がある場合は自己判断で放置せず、検査や治療を検討することが大切です。

においやおりものの変化が続く場合は、BV以外の感染症が隠れていることもあるため、早めの受診をおすすめします。

Q10. 妊娠中でも治療できますか?

A. はい。妊娠中でも症状がある場合は、医師の判断のもとで治療を検討します。

一方で、無症状の場合の扱いは状況によって異なるため、自己判断せずご相談ください。妊娠中のおりものやにおいの変化は、BV以外の原因でも起こることがあるため、検査で確認するのが安心です。

(最新の知見に基づく最終更新日:2026年4月2日)

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