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HIV予防内服PrEP(プレップ)総合案内|デイリーPrEPとオンデマンドPrEPの選び方

著者:院長 福地裕三(日本性感染症学会ガイドライン準拠)

PrEP(プレップ)は、HIVに感染していない方が、あらかじめお薬を内服することで感染リスクを下げる予防法です。
ふくちクリニック新橋では、毎日飲むデイリーPrEPと、性行為の前後だけ飲むオンデマンドPrEPの両方に対応し、 生活スタイルやご希望に合わせてご提案しています。

自分にはどちらが合うのか分からない、検査や副作用が心配、オンラインだけで完結したい、といった疑問を、 このページでまとめて解説します。
デイリーやオンデマンドの詳細な飲み方は、各専用ページでくわしく説明しています。

まず知っておきたいポイント

  • PrEPはHIV(エイズ)予防専用の内服で、正しく服用すれば非常に高い予防効果が期待できます。
  • ふくちクリニック新橋ではデイリーPrEPオンデマンドPrEPの両方を扱っています。
  • 開始前にHIV検査、B型肝炎、腎機能などのチェックが必要な場合があります。
  • オンライン診療で全国どこからでも相談、処方、郵送が可能です(送料無料)。
  • 直近のリスク行為がある場合は、PrEPではなくPEP(曝露後予防)が適切になることがあります。

HIVそのものの症状や検査については、HIV・エイズ解説ページもあわせてご覧ください。

PrEP(プレップ)とは?HIV予防の新しい選択肢

PrEP(Pre-Exposure Prophylaxis:暴露前予防)とは、HIVに感染していない段階で、定期的または必要時に抗HIV薬を服用し、感染リスクを下げる方法です。

  • コンドームなどの物理的な予防にプラスする形で使う予防内服です。
  • 正しい飲み方と定期検査を守ることで、性行為によるHIV感染リスクを大きく低減できると報告されています。
  • 世界的なガイドラインでも、HIVリスクが高い方の重要な選択肢として推奨されています。

HIV感染がすでに成立している場合にはPrEPは適切ではないため、必要に応じてにHIV検査を行ったうえで処方します。

どんな人にPrEPが向いている?(受けるべき人の目安)

PrEPは誰でも飲んで良い薬ではなく、HIV感染リスクが通常より高い状況にある方に特に検討される予防法です。

目安として、以下のような方が対象になりやすいとされています。

  • HIV陽性のパートナーがいるあるいはいたことがある方
  • コンドームの使用が難しい場面が多い方
  • 複数のパートナーとの性行為がある方
  • 出会い系アプリなどを通じた不特定のパートナーとの性行為がある方
  • 過去に梅毒、クラミジア、淋病などの性感染症に何度かかかったことがある方
  • 性産業に従事されている方など、高リスク環境にある方

上記に当てはまらない場合でも、自分が対象か分からない、念のため将来に備えて知っておきたいというご相談は歓迎です。
診察で生活スタイルや既往歴を伺いながら、PrEPが必要かどうかあるいはどの方法が合うかを一緒に整理します。

2つの服用方法:デイリーPrEPとオンデマンドPrEP

ふくちクリニック新橋では、デイリーPrEP(毎日内服)オンデマンドPrEP(必要時内服)の2つのパターンに対応しています。

デイリーPrEPの特徴(毎日内服タイプ)

  • 毎日1錠を継続して服用することで、常に予防効果が続くタイプです。
  • いつ性行為があるか読みにくい、パートナーが固定でない、急な予定も多い方に向きます。
  • 飲み始めてから一定期間で血中濃度が安定し、その後は服用を続けることで予防効果が保たれます。
  • 習慣化しやすい一方、毎日飲み続けることが負担に感じられる場合もあります。

デイリーPrEPの詳しい飲み方や副作用、飲み忘れ時の対応については
HIV(エイズ)予防のデイリーPrEP解説ページ
で詳しくご紹介しています。

オンデマンドPrEPの特徴(必要時内服タイプ)

  • 性行為の2〜24時間前に2錠、その24時間後に1錠、さらに24時間後に1錠という2-1-1スケジュールで内服します。
  • 性行為の頻度が比較的少なく、ある程度事前に予定が読める方に向きます。
  • 必要なときだけ飲みたい、毎日内服は負担が大きいという方の選択肢になります。
  • 一方で、服用タイミングがずれると効果が下がる可能性があり、スケジュール管理が重要です。

オンデマンドPrEPの詳しいスケジュールや、向いている人や向かない人の目安は
HIV(エイズ)予防のオンデマンドPrEP解説ページ
をご覧ください。

なお、世界的ガイドラインでは、オンデマンドPrEPは主に男性間性交渉(MSM)など特定の集団でエビデンスが蓄積しており、 膣性交を主なリスクとする方ではデイリーPrEPが優先されることが多いとされています。
当院では、お一人おひとりの性別、行為の内容、基礎疾患などを踏まえ、適切な方法を医師が個別に判断します。

自分に合ったPrEPの選び方(比較表)

デイリーとオンデマンド、どちらが良いか迷う方のために、特徴を簡単に整理しました。

項目 デイリーPrEP オンデマンドPrEP
服用タイミング 毎日1錠を継続 性行為の2〜24時間前に2錠、24時間後と48時間後に各1錠
向いている方のイメージ ・性行為の予定が読みづらい
・複数のパートナーがいる
・リスクが続いている(継続的)
・性行為の頻度が比較的少ない
・予定を事前に立てられる
・毎日内服は負担と感じる
メリット ・常に予防状態を保ちやすい
・急な予定にも対応しやすい
・内服量を抑えられる可能性
・性行為の頻度が低い人に経済的
注意点 ・毎日飲み続ける必要がある
・飲み忘れが続くと効果低下
・服用タイミングの管理が重要
・対象やエビデンスに制限がある

どちらが正解というよりも、生活スタイル、リスクの程度、検査や通院のしやすさを総合して選ぶ必要があります。
診察では、この表をもとに一緒に検討し、最も現実的で続けやすい方法をご提案します。

開始前に必要な検査・診察

PrEPはスタート前のチェックがとても大切です。ふくちクリニック新橋では、下記を基本に必要に応じて検査をご案内します。

  • HIV検査(すでに感染していないかの確認)
  • B型肝炎、C型肝炎などの肝炎ウイルス検査(必要に応じて)
  • 腎機能検査(クレアチニンなど)
  • 梅毒、クラミジア、淋菌などその他の性感染症検査
  • 妊娠の可能性がある場合の妊娠検査

これらの検査結果を踏まえ、PrEPが安全に使える状態かどうか、デイリーかオンデマンドのどちらが適しているかを医師が判断します。

HIV検査の種類や、匿名の即日結果の検査については、性感染症(性病)総合ページHIV・エイズページもご参照ください。

服用中の定期フォローアップ

  • 原則3か月ごと:HIV検査(感染していないことの確認)、必要に応じた性感染症検査
  • 3〜6か月ごと:梅毒、クラミジア、淋菌など(リスクに応じて頻度を調整)
  • 6〜12か月ごと:腎機能など(年齢や既往により頻度調整)

※ PrEPは飲みっぱなしではなく、定期検査とセットで安全性と有効性を担保します。

PrEPとPEPの違いと使い分け

PrEPとよく混同されるのが、PEP(Post-Exposure Prophylaxis:曝露後予防)です。

  • PrEP:感染の「前」に、リスクが続く期間に合わせて内服する予防法
  • PEP:リスクのある行為がすでにあったあと、原則72時間以内に集中的に内服する予防法

すでに心当たりのある性行為があった場合、PrEPではなくPEPの適応になることがあります。
目安としては72時間以内のご相談が重要です。

HIV(エイズ)予防のPEP解説ページ

PrEP(プレップ)料金(自費・税込)

当院は自由診療です。初診料や再診料などの諸費用はかかりません(薬代や必要な検査費用のみ)。 PrEPは飲みっぱなしではなく、定期検査とセットで安全性と有効性を担保します。

区分 内容 目安 料金(税込)
デイリーPrEP(毎日内服) PrEP薬(30日分) 毎日1錠 7,000円
オンデマンドPrEP(2-1-1) PrEP薬(1回分) 性行為のタイミングに合わせて内服 2,000円
定期検査 HIV即日検査 原則3か月ごと(状況で調整) 5,500円
オンラインオンライン診療(郵送) 全国配送 指定住所へ郵送(プライバシーに配慮)
※ 送料無料やシステム利用料330円

※ 薬剤の種類(TAF/FTC等)や体調や既往により、処方内容が変わる場合があります。
※ PrEPはHIVの予防です。梅毒、淋病、クラミジアなど他の性感染症は防げません(必要に応じて定期検査をおすすめします)。

※ 日本では2024年8月28日にツルバダ配合錠(TDF/FTC)がHIV-1曝露前予防(PrEP)としてデイリーPrEPに限り承認されています。 ただし現状は保険適用外のため、自費診療となります。

PrEPで防げるものまたは防げないもの

PrEPはHIV予防専用のお薬です。それ以外の性感染症や妊娠は防げません。

  • 防げるもの:HIV感染(性行為によるリスク)
  • 防げないもの:梅毒、クラミジア、淋菌、尖圭コンジローマ、B型肝炎、C型肝炎、ヘルペス、トリコモナス、カンジダ など
  • 妊娠の予防:PrEPでは避妊はできません(低用量ピルやアフターピルなど別の方法が必要です)。

そのため、PrEPを使っていても、 コンドーム、定期検査、ワクチン(B型肝炎やHPVなど)、必要に応じたDoxy PEPを組み合わせることが、 最も強い予防になります。

性病の予防ページ
HIV PEP(曝露後予防)
Doxy PEP(梅毒、クラミジア、淋病の予防)

よくあるご質問

Q. PrEPは誰でも使えますか?

A. 誰でもそのまま開始できるわけではありません。PrEPは、HIV感染リスクが比較的高い方で検討される予防内服です。開始前にはHIVに感染していないことの確認が重要で、必要に応じて腎機能、B型肝炎、内服中のお薬なども確認します。体調や既往によっては、PrEPが適さない場合や、方法の調整が必要なことがあります。

Q. PrEPを飲んでいればコンドームは不要ですか?

A. いいえ。PrEPはHIV予防専用で、梅毒、クラミジア、淋菌など他の性感染症や妊娠は防げません。性感染症予防と避妊のために、状況に応じてコンドーム併用をおすすめします。

Q. デイリーPrEPとオンデマンドPrEP、どちらがいいか決められません。

A. 性行為の頻度、予定の立てやすさ、通院や検査のしやすさによって、向いている方法は変わります。急な予定が多い方やリスクが継続しやすい方はデイリーPrEP、予定がある程度読める方はオンデマンドPrEPが候補になります。診察時に生活スタイルを伺いながら、一緒に選ぶ形で問題ありません。

なお、当院ではデイリーPrEP・オンデマンドPrEPのいずれも、デシコビのジェネリックを処方しています。オンデマンドでの臨床データはまだ限定的ですが、一般にデシコビ系はツルバダ系と比べて腎機能や骨への影響が小さい傾向が報告されているため、その点もご説明したうえでご案内しています。

Q. どのくらいの効果がありますか?

A. 正しく服用できていることを前提に、性行為によるHIV感染リスクを大きく下げることが期待できます。

ただし、ゼロリスクではなく、飲み忘れ、服用タイミングのずれ、方法と行為内容のミスマッチなどで効果が下がる可能性があります。定期検査と継続的な見直しが大切です。

Q. すでに心当たりのある行為があったのですが、PrEPを始めれば間に合いますか?

A. すでにリスク行為があった場合は、PrEPではなくPEP(曝露後予防)を検討します。目安として72時間以内の相談が重要です。迷った場合は、まず早めにご相談ください。

Q. オンライン診療だけで完結できますか?

A. 体調や既往、必要な検査内容によっては、オンライン診療だけで相談・処方・郵送まで完結できるケースがあります。

一方で、開始前や経過中の検査内容によっては来院をご案内することがあります。まずはオンラインで相談し、そのうえで最適な流れを決める形で問題ありません。

Q. 日本ではPrEPは承認されていますか?保険は使えますか?

A. 日本では、ツルバダ配合錠(TDF/FTC)の1日1回連日投与が、HIV-1感染症の曝露前予防として承認されています。

ただし、保険適用外のため自費診療です。なお、当院ではデイリーPrEP・オンデマンドPrEPのいずれもデシコビのジェネリックを処方しています。オンデマンドでの臨床データはまだ限定的ですが、一般にデシコビ系はツルバダ系と比べて腎機能や骨への影響が小さい傾向が報告されているため、その点もご説明したうえでご案内しています。

Q. デイリーPrEPはいつから効く目安ですか?

A. 目安は行為の内容によって異なります。一般的には、受容肛門性交では約7日、受容膣性交や注射薬物では約21日で最大保護レベルの目安とされています。

一方で、挿入側の性行為については明確なデータが限られています。なお、当院ではデシコビのジェネリックを処方していますが、特に膣性交が主なリスクとなる方ではデータの限界も踏まえて、個別にご案内します。

Q. オンデマンド(2-1-1)は誰でも使えますか?

A. いいえ。オンデマンド(2-1-1)は、主に成人MSM(男性間性交渉)でエビデンスがある方法です。膣性交を主なリスクとする方では、通常デイリーPrEPが優先されます。

また、活動性B型肝炎がある方には向きません。なお、当院ではオンデマンドPrEPでもデシコビのジェネリックを処方しています。オンデマンドでの臨床データはまだ限定的ですが、一般にデシコビ系はツルバダ系と比べて腎機能や骨への影響が小さい傾向が報告されているため、その点をご説明したうえで個別に判断しています。

Q. オンデマンド(2-1-1)はどの薬でもできますか?

A. 一般的には、2-1-1のエビデンスはTDF/FTC(ツルバダ等)を中心に蓄積されています。

一方で、当院ではデイリーPrEP・オンデマンドPrEPのいずれもデシコビのジェネリックを処方しています。オンデマンドとしての臨床データはまだ限定的ですが、一般にデシコビ系はツルバダ系と比べて腎機能や骨への影響が小さい傾向が報告されているため、その点をご説明したうえでご案内しています。自己判断で薬を切り替えるのではなく、行為内容や体調、既往を含めて診察で確認するのが安全です。

HIVの予防を真剣に考えたい、自分に合ったPrEPの使い方を知りたいという方は、
初めての方でも、どうぞお気軽にふくちクリニック新橋へご相談ください。

HIV・エイズ総合解説ページ
デイリーPrEP(毎日内服)詳細
オンデマンドPrEP(必要時内服)詳細
性病の予防(Doxy PEP・ワクチンなど)

(最新の知見に基づく最終更新日:2026年3月30日)

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