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コロナウイルス ワクチン

著者:院長 福地裕三

コロナウイルスワクチンについて

世界的に新型コロナウイルスに対するワクチンの開発が進められています。

2021年1月22日現在、日本政府が契約している製薬会社は3社となっています。

米ファイザー社、米モデルナ社、英アストラゼネカ社の3社となります。

日本企業は塩野義製薬やアンジェスが開発を進めてますが未だ開発段階です。

ノババックス社のワクチンが承認目前のようです。

超低温保存の必要がなく冷蔵庫で保存が可能なのが特徴です。

日本の武田薬品はノババックスから技術移転を受けワクチンを開発しています。

コロナウイルスの電子顕微鏡画像
情報元:CDC

 

ファイザー社ワクチン

ファイザー社のワクチンは多くの量が流通することが見込まれています。

ワクチンの種類はmRNAワクチンというものになります。

コロナウイルスのたんぱくの遺伝子を送り込むことによってコロナに対する免疫を獲得します。

有効性も90%以上と高い値を示しています。

デメリットしてはマイナス70℃での保管が必要ということです。

普通の冷蔵庫だと5日で効果がなくなってしまいます。

そのため現在ワクチン用の冷蔵庫が急ピッチで生産されています。

モデルナ社ワクチン

モデルナ社のワクチンも多くの量を流通する予定の企業の1つになります。

ワクチンの種類はmRNAワクチンというものになります。

コロナウイルスのたんぱくの遺伝子を送り込むことによってコロナに対する免疫を獲得します。

有効性は94.5%ととても高い値となっております。

保存にはマイナス20℃と家庭用の冷凍庫でも保存可能な温度となっています。

また通常の冷蔵庫ですと30日で効果がなくなってしまいます。

ファイザー社よりも保存温度のハードルは低くなっています

アストラゼネカ社ワクチン

アストラゼネカ社は国内生産で9000万回分を量産すると表明しています。

ワクチンの種類はウイルスベクターワクチンというものになります。

弱毒性のウイルスベクターにてコロナウイルスのタンパクの遺伝子を送り込みます。

それによってコロナウイルス に対する免疫を獲得します。

有効性は90%と高い値を示しています。

保存温度は2〜8℃と家庭用の冷蔵庫でも保存可能な温度となっております。

この点は他社に比べ保管や輸送が容易にできるという特徴があります。

また他社に比べ値段も安く供給できるようです。

接種方法

コロナウイルスのワクチンは筋肉注射にて接種します。

インフルエンザのように針を寝かせて接種する皮下注射と違い、

肩の三角筋などに針を垂直に刺して接種します。

一般的には皮下注射より筋肉注射の方が痛いと言われています。

すでに海外で接種が始まっている国では筋肉注射で接種しています。

日本でも有効性や安全性を考えて海外と同様の接種方法となります。

接種回数

コロナウイルスのワクチンの接種回数は2回を推奨されています。

1回のみの接種でも有効性が85%近いとの報告があります。

2回接種することで95%程度の有効性となります。

接種間隔

各社の規定により接種間隔は3週間とされています。

ただファイザー製のワクチンでの推奨期間です。

そのため他社製のワクチンは若干期間が異なる可能性もあります。

接種できない人

37.5℃以上の発熱がある方

医師に接種不可と判断された方

ワクチン成分に対するアレルギー反応が明らかな方

有効期間

有効性は長期間続くと言われていますが具体的な期間は不明です。

ただ8ヶ月経過すると抗体がやや減少するデータもあります。

また変異株にも有効とする報告となっています。

副作用・副反応

副反応としては発熱、頭痛、接種部の痛みなどです。

3社ともに治験の段階では重篤な副作用ななかったと報告されています。

アメリカではファイザー社のワクチンの接種では100万人当たり約5例でアナフィラキシー発症してます。

モデルナ社のワクチンの接種では100万人当たり約2.8例でアナフィラキシー発症しています。

ノルウェーで重篤な基礎疾患を持つ高齢者の死亡例の報告がありました。

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