A型肝炎
著者:院長 福地裕三
A型肝炎とは
A型肝炎ウイルスによる急性肝炎です。
肝炎が遷延化して急性肝不全を併発することもあります。
ただ慢性化することはなくやがて自然回復していきます。
ウイルスを含んだ糞便に触れた手で口を触ることで感染する糞口感染といいます。
また肛門を舐めたりすることでも同様に感染します。
感染力が強く家族内でも感染することがあります。
4年ごとに小規模な流行がありますが理由はわかっていません。
症状とは
4週間くらいの潜伏期間を経て症状が発症します。
発熱やだるさ、食欲不振、吐き気、黄疸、肝腫大、白色便などの症状を伴います。
通常は1〜2ヶ月ほどで自然回復しますが、一部重症化することもあります。
検査とは
検査では採血にてA型肝炎の抗体を調べます。
陽性であればA型肝炎に感染していることになります。
感染機会から1〜3ヶ月以内の感染の有無を調べることができます。
項目 | 料金 | 採取部 |
---|---|---|
A型肝炎 | 5,500円 | 血液 |
治療とは
多くは自然回復するため積極的な治療は不要です。
一部重症化することもあるため希望があれば紹介状を作成します。
専門の病院で肝機能など精査されると重症化に備えることができます。
予防とは
ワクチンの接種により基本的に生涯免疫を獲得できます。
半年かけて3回の接種により十分な免疫が獲得できます。
上下水道が整っていない発展途上国ではウイルスの流行の可能性があります。
そのため流行地域へ渡航の際はワクチン接種が強く推奨されます。