プロペシア(フィナステリド)
著者:院長 福地裕三(日本皮膚科学会ガイドライン準拠)
プロペシア(フィナステリド)は、今ある髪を守り、AGAの進行を抑えることを目的とした治療薬です。
すぐに髪を増やす薬というより、将来の薄毛進行をできるだけ遅らせる薬として考えると分かりやすいです。
このような方に向いています
- つむじ周りや頭頂部の地肌が気になってきた方
- 家族に薄毛の方がいて、早めに対策したい方
- 今ある髪をできるだけ保ちたい方
- まずはAGAの進行を抑える治療から始めたい方
慎重に判断したい方
- 女性(特に妊娠中・妊娠の可能性がある方・授乳中の方)
- 気分の落ち込みや抑うつ症状の既往がある方
- 前立腺がん検査(PSA)を予定している方
- 他に内服中のお薬がある方、持病のある方
プロペシアが合うかどうかは、薄毛の進み方、年齢、他の治療の希望、副作用への不安も含めて一緒に判断していきます。
プロペシアとは
プロペシアは、アメリカのMSD(メルク社)が開発した男性型脱毛症(AGA)の治療薬です。
日本では2005年にAGA治療薬として認可され、2015年には特許の満了に伴いジェネリック医薬品が発売されています。
効果について
プロペシアには、AGAの進行を遅らせる作用があります。
そのため、主な効果は脱毛の抑制であり、直接的に発毛を促す薬ではありません。
ただし、使用を継続することで発毛の兆候が見られたり、髪質の改善が認められる場合もあります。
効果が現れやすい部位は、主に頭頂部のつむじ周辺とされています。
こんな方にプロペシア治療をおすすめします
プロペシア(フィナステリド)は、次のような方に向いているAGA治療薬です。
- 最近、つむじ周りや頭頂部の地肌が見えやすくなってきたと感じる方
- 家族に薄毛の方がいて、自分も将来の薄毛が心配な方
- 今ある髪をできるだけ保ち、これ以上の進行を抑えたい方
- ミノキシジル外用など他の対策だけでは不安な方
プロペシアは今ある髪を守ることを得意とする薬です。
まずは脱毛の進行を抑えることで、将来の髪のボリュームを守ることを目指します。
作用機序について
男性ホルモンの一種であるテストステロンは、5α還元酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されます。
この5α還元酵素には、1型と2型の2種類があります。
プロペシアは、2型の5α還元酵素のみを阻害し、DHTの産生を抑制します。
その結果、DHTによる毛包の毛根部への悪影響を防ぎ、AGAの進行を抑える作用を示します。
効果が出るまでの期間と、治療継続の目安
プロペシアは内服を始めてすぐに変化が出る薬ではありません。
一般的には、
- 3か月程度:抜け毛の減少など、ごく軽い変化を実感し始める方がいる
- 6か月〜1年:髪のボリューム感や、つむじまわりの見え方の変化を感じる方が増えてくる
といったペースで、少しずつゆっくりと変化していくイメージです。
効果の有無を判断するためにも、最低でも6か月以上は継続して内服することが大切です。
途中でやめてしまうと、その後は再びAGAの進行が進んでいきますので、中長期的に続ける治療と考えていただくのが良いでしょう。
用法・用量について
プロペシア(フィナステリド)は、1日1回内服する治療です。
食事の影響を受けにくいため、食前・食後のどちらでも服用できます。毎日だいたい同じ時間に続けると、飲み忘れを防ぎやすくなります。
添付文書上は、0.2mgを1日1回から開始し、必要に応じて1mgまで増量できるとされています。
当院では、AGA治療として1mg製剤をご案内しています。
- 飲み忘れに気づいた時点で、その日の分を1回のみ服用してください。
- 翌日に2回分をまとめて飲むことは避けてください。
- 効果判定の目安として、まずは6か月以上の継続が大切です。
料金
| 項目 | 内容 | 料金(税込) |
|---|---|---|
| プロペシア ジェネリック | 1箱28日分 | 5,000円 |
オンライン診療(全国配送可)にも対応しています。
※ 送料無料、指定住所へ郵送
ジェネリックと他のAGA治療薬との違い
プロペシアには、同じ成分(フィナステリド)を含むジェネリック医薬品が多数あり、当院でもジェネリックを処方しています。
有効成分や効果は基本的に同じで、薬価を抑えられることがメリットです。
また、同じ5α還元酵素阻害薬の仲間として、
- フィナステリド:主に2型の5α還元酵素を抑える
- デュタステリド:1型・2型の両方を抑える(より広くDHTを抑える)
といった違いがあります。
薄毛の進行度やご予算、副作用のリスクなどを踏まえ、どの薬が適しているかは診察時に一緒に相談して決めていきます。
副作用について
プロペシア(フィナステリド)は、AGA治療薬の中では比較的内服しやすい薬のひとつですが、副作用や注意点がまったくないわけではありません。
主な副作用として、次のようなものが報告されています。
- 性欲低下
- 勃起機能の低下
- 射精障害
- 胃の不快感、ほてり
- 気分の落ち込み、抑うつ気分 など
頻度としては高くないものの、気になる症状が出た場合は、我慢して続けるのではなく、継続・減量・中止を含めて医師と相談することが大切です。
特にご相談いただきたい症状
- 気分の落ち込みが続く
- 今までより強い不安感が出てきた
- 抑うつ気分、自傷を考えるほどのつらさがある
治療中の注意点(妊活・女性の取扱い・PSA・献血)
- 妊活中の方へ
男性が内服していること自体で、通常の精液を介して胎児へ直接影響が出るとは考えにくいとされています。ただし、妊活の方針や不安の強さによっては、一時的な中止を相談することがあります。 - 女性の取扱い
女性、特に妊娠中・妊娠の可能性がある方・授乳中の方は服用できません。砕いた錠剤の粉末には触れないよう注意が必要です。 - PSA(前立腺がん検査)への影響
フィナステリド内服中は、PSA値が低めに出ることがあります。健康診断や泌尿器科受診でPSAを測る予定がある方は、必ず内服中であることを伝えてください。 - 献血について
フィナステリド内服中は献血できません。献血を希望する場合は、服用中止後1か月以上あける必要があります。
不安な点があれば、内服を続けるかどうかも含めて診察時に遠慮なくご相談ください。
フィナステリドをやめてよかった?と悩んでいる方へ(中止後の変化、判断の目安)
副作用が気になる、やめた後の抜け毛が不安、献血や妊活の都合で一時中止したい…など、中止に特化して整理しました。
フィナステリドを「やめてよかった」と感じる理由|中止後どうなる?
当院でのAGAのプロペシア治療の流れ
- 事前Web問診〜ご来院
薄毛の気になる部位や、治療経験の有無などを事前にご入力いただくと、当日の診察がスムーズです。 - 診察や頭皮の状態確認
薄毛の部位や進行度、家族歴、他の持病や内服薬などを確認し、プロペシアが適しているかを判断します。 - 治療方針のご説明
効果が出るまでの目安、副作用の可能性、他の治療法との違いなどを丁寧にご説明します。 - 処方〜内服開始
1日1回の内服を開始します。オンライン診療をご利用の方は、ご自宅への薬の郵送も可能です。 - 定期フォロー
数か月ごとに経過を確認し、必要であれば薬の変更や併用治療の追加なども検討します。
よくある質問(FAQ)
Q. プロペシアはどのような薬ですか?
A. プロペシア(フィナステリド)は、AGA(男性型脱毛症)の進行を抑える内服薬です。髪を一気に増やす薬というより、今ある髪を守り、将来の薄毛進行を遅らせる薬として位置づけられます。
Q. プロペシアはどのくらいの期間、飲み続ける必要がありますか?
A. プロペシアは、飲み始めてすぐに変化が出る薬ではありません。一般的には3か月ほどで抜け毛の変化を感じ始める方がいて、6か月〜1年ほどで見た目の変化を実感する方が増えてきます。効果を判断するためにも、まずは最低6か月以上の継続が目安です。
Q. プロペシアを飲むのをやめたらどうなりますか?
A. プロペシア(フィナステリド)は、飲んでいる間にAGAの進行を抑える治療です。服用を中止すると、少しずつ元の進行ペースに戻っていくため、今ある髪を守りたい場合は中長期的な継続が基本になります。
Q. プロペシアの副作用にはどんなものがありますか?
A. 主な副作用として、性欲低下、勃起機能の低下、射精障害などが報告されています。そのほか、胃の不快感、ほてり、気分の落ち込みなどがみられることもあります。気になる症状が出た場合は、自己判断で続けず、継続や中止を医師と相談することが大切です。
Q. プロペシアで気分の落ち込みや自殺念慮が出たらどうすればよいですか?
A. 抑うつ気分、気分の落ち込み、自殺念慮などの精神症状が気になる場合は、自己判断で無理に継続せず、できるだけ早くご相談ください。症状の程度によっては、いったん中止を検討したり、他の治療へ切り替えたりすることがあります。緊急性が高いと感じる場合は、救急受診も含めて早めの対応が必要です。
Q. プロペシアは市販の育毛剤やサプリと併用しても大丈夫ですか?
A. 一般的な育毛トニックやサプリメントとの併用が大きな問題になることは多くありません。ただし、一部の健康食品やサプリメントは肝機能に負担をかけることがあるため、使用中のものがあれば診察時に共有すると安心です。
Q. ミノキシジルや他のAGA治療薬と併用できますか?
A. はい、併用を検討することがあります。プロペシアは「進行を抑える」治療、ミノキシジルは「発毛を補助する」治療として併用されることがあります。進行度やご希望、副作用の不安を踏まえて治療方針を決めていきます。
Q. オンライン診療だけでプロペシアの処方は受けられますか?
A. 症状や既往歴によっては、オンライン診療のみでプロペシア(ジェネリック)の処方と郵送まで完結できる場合があります。一方で、持病がある方、他に内服薬がある方、AGA治療が初めての方などでは、対面診療が勧められることもあります。
Q. プロペシアを飲んでいる間は献血できますか?
A. フィナステリド(プロペシア等)を服用中は献血できません。献血を希望する場合は、服用中止後1か月以上あける必要があります。
Q. プロペシアはPSA(前立腺がん検査)に影響しますか?
A. はい。フィナステリドを服用していると、PSA値が低めに出ることがあります。PSA検査を受ける予定がある方は、服用中であることを必ず医療者に伝えることが大切です。
Q. プロペシアは妊活中でも飲めますか?
A. 男性側がフィナステリドを内服していても、通常の精液を介して胎児へ直接影響が出ることはないとされています。ただし、妊活の状況や不安の強さによっては、一時的な中止を検討することもあるため、心配な場合は医師に相談するのが安心です。
Q. 妊娠中の女性がプロペシアに触れても大丈夫ですか?
A. 通常のコーティング錠を触る程度で大きな問題になることは稀とされていますが、妊娠中の女性は砕いた錠剤の粉末に触れないよう注意が必要です。妊娠中・妊娠の可能性がある方・授乳中の方は服用できません。
Q. プロペシアを飲み忘れたらどうすればよいですか?
A. 気づいた時点で1回分を服用し、翌日からはまた通常どおり1日1回に戻します。翌日に2錠まとめて服用することは避けてください。
注意事項
副作用:性機能に関する副作用(リビドー減退、勃起機能不全、射精障害、精液量減少など)や、抑うつ症状などが報告されています。多くは中止で改善しますが、市販後報告として中止後も性機能障害が持続したとの報告があります。気になる症状がある場合は早めにご相談ください。
適応:男性における男性型脱毛症(AGA)の進行遅延が適応です。女性には適応がありません。
用法・用量:効果の確認には通常6か月の継続が必要です。増量による効果増強は確認されていないため、用量は診察でご相談ください。
妊娠中の女性の取扱い:妊娠中(妊娠の可能性がある方を含む)の女性は禁忌です。破損・粉砕した錠剤に触れないよう注意してください。
献血:フィナステリド内服中は献血できません。献血を希望する場合は、服用中止後1か月以上あけてください(デュタステリドは6か月)。
前立腺がん検査(PSA):本剤の内服によりPSAが低めに出ることがあります。PSA検査を受ける際は内服中であることを必ず伝えてください。
当院で扱う薬剤:当院では国内承認のフィナステリド製剤を中心に処方します。状況により海外製品をご案内する場合は、入手経路や安全性情報、救済制度の扱いを含めて事前にご説明します。
諸外国における安全性情報:海外当局から、精神症状(抑うつ、抑うつ気分、自殺念慮など)や性機能副作用(中止後も持続する可能性を含む)について注意喚起が行われています。気分の落ち込み等がある場合は医療者に相談し、必要に応じて中止を含めて検討します。
(最新の知見に基づく最終更新日:2026年4月23日)

