カンジダ
著者:院長 福地裕三
カンジダとは
性器カンジダ症は、カンジダという真菌(カビの一種)によって起こる性器の感染症です。
女性では、膣炎や外陰炎として発症することが多く、性器の感染症の中でも日常的によく見られる疾患です。
何らかの誘因によって発症することが多く、抗生剤の使用後に発症することもあります。
男性では、亀頭包皮炎として発症することがあり、また尿道に感染して尿道炎の症状を引き起こす場合もあります。
カンジダの顕微鏡写真
情報元:CDC
原因
性器カンジダ症は、体力や免疫力の低下によって発症しやすくなります。
また、抗生物質の服用により体内の常在菌のバランスが崩れ、カンジダ菌が増殖して発症することもあります。
さらに、生理前などのホルモンバランスの変化や、陰部の通気性が悪いまたは湿度の高い環境も発症の要因となります。
症状
男性の場合
亀頭や包皮を中心に、かゆみや違和感を感じることがあります。
見た目の症状としては、冠状溝や亀頭に発赤や小さな水疱、ただれ、白いカス(乾燥した分泌物)などがみられます。
また、尿道炎を併発する場合には、尿道のかゆみや違和感、排尿時の痛みを伴うこともあります。
包茎や糖尿病などの基礎的な状態があると、より発症しやすくなります。
女性の場合
外陰部や膣のかゆみ、おりものの増加などを感じることがあります。
場合によっては、痛みや性交時の痛み(性交痛)、排尿時の痛み(排尿痛)を伴うこともあります。
見た目の症状としては、外陰部の腫れや赤み、そしてヨーグルト状の白いおりものがみられることが特徴です。
検査について
培養法
検体を培養してカンジダ菌を検出する方法です。
寒天培地で検体を培養し、およそ4日から1週間程度で結果がわかります。
検査の方法
男性の場合は、亀頭や包皮を綿棒で擦って検体を採取し、検査を行います。
尿道に感染が疑われる場合は、尿を用いた検査を行います。
女性の場合は、外陰部や膣を綿棒で擦る、または拭き取ることで検体を採取し、検査を行います。
| 項目 | 料金 | 採取部 |
|---|---|---|
| カンジダ | 5,500円 | 性器 |
| カンジダ | 5,500円 | 皮膚 |
治療
男性の亀頭や包皮に症状がある場合は、抗真菌薬の軟膏やクリームを塗布して治療を行います。
尿道に感染がある場合は、抗真菌薬の内服薬を服用します。
女性の外陰部に症状がある場合は、抗真菌薬の軟膏やクリームを塗布します。
膣内に感染がある場合は、膣錠を使用するほか、内服薬を併用することもあります。
膣錠には、連日使用するタイプと週1回使用するタイプがありますが、連日使用するタイプのほうが治療効果がやや優れるといわれています。
| 項目 | 料金 | 用法 |
|---|---|---|
| カンジダ 尿道 | 9,000円 | 1週間内服 |
| カンジダ 膣 | 3,300円 | 膣錠6回分 |
| カンジダ 皮膚 | 3,300円 | 軟膏1本 |
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治癒判定
治療によって皮膚症状や膣の症状が消失した場合は、治癒と判断します。
一方で、症状が再び現れた場合(再燃)には、再度検査を行い、必要に応じて治療を再開します。
予防について
カンジダ菌は、温かく湿った環境を好む性質があります。
そのため、通気性の良いまたは乾燥した環境を保つことを心がけましょう。
通気性の良い下着を着用し、濡れたり湿ったりした場合は早めに着替えるようにします。
また、入浴や水泳の後は、十分に乾かしてから下着を着用するようにしましょう。
さらに、清潔を保ち、体力や免疫力を低下させない生活習慣を心がけることも大切です。


