ザガーロ
著者:院長 福地裕三(日本皮膚科学会ガイドライン準拠)
ザガーロは、デュタステリドを有効成分とするAGA治療薬です。
男性型脱毛症に対して、抜け毛の原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)を抑えることで、薄毛の進行を抑える目的で使用されます。
まず知っておきたい5つのポイント
- ザガーロは先発品名、デュタステリドは有効成分名です
- 5α還元酵素の1型・2型を阻害し、DHTを抑えます
- 効果判定は、まず6か月程度を目安に考えます
- フィナステリドで効果が不十分な方の選択肢になることがあります
- 女性・小児は服用できず、妊娠中の方はカプセル内容物への接触にも注意が必要です
AGA治療は、すぐに髪が増える治療ではありません。まずは抜け毛の進行を抑えながら、写真などで変化を確認していくことが大切です。
ザガーロとは
ザガーロは、デュタステリドを有効成分とするAGA治療薬です。
AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)が関係して、髪が細くなったり、抜け毛が増えたりする疾患です。
ザガーロは、DHTの産生に関わる5α還元酵素を阻害することで、AGAの進行を抑える目的で使用されます。
| 名称 | 意味 |
|---|---|
| ザガーロ | 先発品の商品名です |
| デュタステリド | 有効成分名です |
| デュタステリドカプセル | 後発医薬品(ジェネリック)として使われる名称です |
ザガーロとデュタステリドは、患者さんの会話では同じように使われることがありますが、厳密には商品名と成分名の違いがあります。
日本では、2016年にプロペシアに次ぐ第2のAGA治療薬として認可されました。
また、2020年には東和薬品からジェネリック医薬品が発売されています。
効果はいつから分かる?
ザガーロ(デュタステリド)は、飲み始めてすぐに髪が増える薬ではありません。
細く軟毛化してしまった髪の毛を太く長く成長させる作用もあります。
効果が期待できる部位は、頭頂部だけでなく前頭部にも及びます。
AGA治療では、まず抜け毛の進行を抑えることを目標にし、そのうえで髪の太さや密度の変化を時間をかけて確認します。
効果判定の目安
- 早い方では3か月前後で抜け毛の変化を感じることがあります
- 一般的には、まず6か月程度継続して判定します
- 写真を同じ条件で撮って比較すると、変化を確認しやすくなります
途中で不安になる方もいますが、AGA治療は継続して評価する治療です。自己判断で中止せず、効果や副作用を確認しながら続けることが大切です。
ザガーロの作用機序
AGAでは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、5α還元酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されます。
DHTは毛根に作用し、髪の成長期を短くすることで、髪が細くなったり抜けやすくなったりします。
ザガーロ(デュタステリド)は、5α還元酵素の1型・2型を阻害することで、DHTの産生を抑えます。
その結果、AGAの進行を抑える効果が期待されます。
フィナステリドとの違い
AGA治療では、フィナステリドとデュタステリドのどちらもよく使われます。
どちらもDHTを抑える薬ですが、阻害する5α還元酵素の範囲に違いがあります。
| 項目 | フィナステリド | デュタステリド |
|---|---|---|
| 主な作用 | 5α還元酵素2型を主に阻害 | 5α還元酵素1型・2型を阻害 |
| 位置づけ | AGA治療の基本薬として使われやすい | よりしっかりDHTを抑えたい場合に検討されます |
| 副作用 | 性欲低下、勃起機能低下などに注意 | 性欲低下、勃起機能低下、乳房症状などに注意 |
どちらが合うかは、薄毛の進行度、過去の治療歴、副作用への不安、費用などを踏まえて判断します。
飲み方・用量
ザガーロ(デュタステリド)は、通常1日1回内服します。
AGA治療では、デュタステリド0.5mgが選択されることが多く、当院でも効果や副作用、治療歴を踏まえて医師が判断します。
服用時のポイント
- 1日1回、できるだけ同じ時間に服用します
- 食前・食後のどちらでも服用できます
- 自己判断で増量しないでください
- 効果判定は、まず6か月程度を目安にします
添付文書上は0.1mgからの記載がありますが、AGA治療では0.5mgが選択されることが多くあります。実際の用量は、診察で確認しながら決定します。
服用を忘れた場合は、気づいた時点で1回分を服用するか、翌日から通常どおり決まった時間に服用してください。
ただし、翌日に2錠をまとめて服用することは避けてください。
| 項目 | 日数 | 料金 |
|---|---|---|
| ザガーロ ジェネリック | 1箱30日分 | 7,000円 |
※ 送料無料、指定住所へ郵送
PSA検査を受ける方へ
デュタステリドは、前立腺がんの検査で使われるPSA値に影響することがあります。
一般的に、服用開始後6か月でPSAが約50%低下することがあります。
PSA値が低く出ることがあるため、健康診断や泌尿器科でPSA検査を受ける場合は、デュタステリドを服用していることを必ず医師に伝えてください。
大切なこと:PSA検査を受ける時は、ザガーロ・デュタステリドを服用中であることを申告してください。
服用できない方・取り扱いに注意が必要な方
ザガーロ(デュタステリド)は、すべての方が服用できる薬ではありません。
服用できない方
- 女性
- 小児
- 20歳未満の方
- デュタステリドに過敏症のある方
- 重度の肝機能障害がある方
妊娠中・妊娠の可能性がある方への注意
デュタステリドは、妊娠中の方が服用してはいけない薬です。
また、カプセルの内容物に触れることも避ける必要があります。
カプセルを割ったり、噛んだりせず、そのまま服用してください。
※ カプセルが破損している場合は、妊娠中・妊娠の可能性がある方が触れないよう注意してください。
併用薬について(禁忌は少ないですが、併用注意があります)
ザガーロは「一切併用できない薬が多い」というタイプではありませんが、併用薬によっては注意が必要です。 服用中のお薬(処方薬・市販薬・サプリメントを含む)がある方は、診察時にお知らせください。
- CYP3A4阻害薬(一部の抗ウイルス薬・抗真菌薬など)は併用注意となることがあります。
- 肝機能に不安がある方、内服薬が多い方は、より慎重な判断が必要です。
副作用
ザガーロ(デュタステリド)では、次のような副作用がみられることがあります。
- 性欲の低下
- 勃起機能の低下
- 射精障害
- 乳房の張り・痛み
- 肝機能障害
- 抑うつ気分
副作用が心配な方は、自己判断で中止せず、症状の程度や継続期間を確認しながらご相談ください。
性機能に関する症状が出た場合も、必ずしも重い副作用とは限らず、薬剤の変更や治療方針の見直しで対応できることがあります。
相談してほしい症状
- 性欲低下や勃起機能低下が続く
- 乳房の張りや痛みがある
- 気分の落ち込みが強い
- 健康診断で肝機能異常を指摘された
献血について
デュタステリドを服用中の方は、献血に注意が必要です。
薬の成分が血液を介して妊娠中の方に入る可能性を避けるため、服用中および中止後しばらく(6ヶ月)は献血を控える必要があります。
献血を予定している方は、服用中の薬について事前に確認してください。
よくあるご質問
Q. ザガーロとデュタステリドは同じですか?
A. ザガーロは商品名、デュタステリドは有効成分名です。ザガーロはデュタステリドを有効成分とする先発品で、デュタステリドカプセルは後発医薬品(ジェネリック)として使われる名称です。患者さんの会話では同じように使われることがありますが、厳密には商品名と成分名の違いがあります。
Q. デュタステリドはどのような薬ですか?
A. デュタステリドは、AGA(男性型脱毛症)の進行に関わるDHT(ジヒドロテストステロン)を抑える薬です。5α還元酵素の1型・2型を阻害することでDHTの産生を抑え、抜け毛の進行を抑える目的で使用されます。
Q. デュタステリドはいつから効果を実感できますか?
A. すぐに髪が増える薬ではありません。早い方では3か月前後で抜け毛の変化を感じることがありますが、一般的にはまず6か月程度継続して効果判定を行います。同じ条件で写真を撮って比較すると、変化を確認しやすくなります。
Q. デュタステリドとフィナステリドは何が違いますか?
A. どちらもDHTを抑えるAGA治療薬ですが、阻害する5α還元酵素の範囲が異なります。フィナステリドは主に2型を阻害し、デュタステリドは1型・2型の両方を阻害します。よりしっかりDHTを抑えたい場合や、フィナステリドで効果が不十分だった場合にデュタステリドを検討することがあります。
Q. デュタステリドは1日何回飲みますか?
A. 通常は1日1回内服します。AGA治療では0.5mgが選択されることが多く、当院でも効果や副作用、治療歴を踏まえて医師が判断します。自己判断で増量せず、できるだけ毎日同じ時間に服用するのがおすすめです。
Q. デュタステリドは食前・食後どちらに飲めばよいですか?
A. 食前・食後どちらでも服用できます。毎日続けることが大切な薬なので、食後や就寝前など、ご自身が忘れにくいタイミングに決めて服用すると続けやすくなります。
Q. デュタステリドを飲み忘れたらどうすればよいですか?
A. 飲み忘れに気づいた場合は、次の服用時間が近くなければ1回分を服用してください。次の服用時間が近い場合は、忘れた分は飛ばして通常どおり1回分を服用します。2回分をまとめて飲まないでください。
Q. デュタステリドの副作用にはどのようなものがありますか?
A. 性欲の低下、勃起機能の低下、射精障害、乳房の張りや痛み、肝機能障害、抑うつ気分などがみられることがあります。副作用が心配な方は、自己判断で中止せず、症状の程度や継続期間を確認しながらご相談ください。
Q. 性欲低下や勃起機能低下が出たら、すぐ中止したほうがよいですか?
A. 自己判断で急に中止せず、まずは症状の程度やいつから出ているかを確認してご相談ください。性機能に関する症状が出た場合も、必ずしも重い副作用とは限らず、薬剤変更や治療方針の見直しで対応できることがあります。
Q. デュタステリドは女性も使えますか?
A. いいえ。デュタステリドは女性には使用できません。妊娠中または妊娠の可能性がある方は、服用だけでなく、破損したカプセルの内容物に触れることも避ける必要があります。
Q. カプセルを割ったり、中身を出して飲んでもよいですか?
A. いいえ。カプセルは割ったり、噛んだり、中身を出したりせず、そのまま服用してください。カプセル内容物は皮膚や粘膜を刺激する可能性があり、妊娠中・妊娠の可能性がある方が触れることも避ける必要があります。
Q. PSA検査を受ける時に注意することはありますか?
A. はい。デュタステリドは、前立腺がんの検査で使われるPSA値に影響することがあります。PSA値が低く出ることがあるため、健康診断や泌尿器科でPSA検査を受ける場合は、デュタステリドを服用していることを必ず医師に伝えてください。
Q. デュタステリド服用中に献血はできますか?
A. デュタステリドを服用中の方は、献血に注意が必要です。薬の成分が血液を介して妊娠中の方に入る可能性を避けるため、服用中および中止後しばらくは献血を控える必要があります。献血を予定している方は、事前に確認してください。
Q. デュタステリドとミノキシジルは併用できますか?
A. 併用を検討することがあります。デュタステリドはDHTを抑えてAGAの進行を抑える薬で、ミノキシジルは発毛を促す目的で使われる薬です。作用が異なるため、薄毛の状態や治療目標に応じて併用を検討します。
Q. デュタステリドはずっと飲み続ける必要がありますか?
A. AGAは進行性のため、効果を維持するには継続が必要になることが多いです。自己判断で中止すると、時間をかけて再び抜け毛が進む可能性があります。継続するか、中止するか、他の治療に切り替えるかは、効果や副作用、ご希望を確認しながら判断します。
※本ページは一般的な情報提供を目的としています。症状や体質、併用薬によって最適な治療は異なります。ご不安な点がある方は、お気軽にご相談ください。
注意事項
副作用:よくある副作用として、リビドー減退、勃起機能不全、射精障害、胃不快感、ほてりなどです。
未承認医薬品等:本診療科目に用いる一部の薬剤は、国内未承認の医薬品です。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
※ ザガーロおよびデュタステリドには、国内で承認されている医療用医薬品があります。処方の可否は、問診・既往歴・併用薬の確認のうえで判断します。薬剤により国内承認薬または医師判断による海外製品をご案内する場合があるため、該当する薬剤については診察時に説明します。
当院で扱う薬剤:国内承認品中心。海外製品の場合は事前説明
入手経路等:当クリニックが本治療に用いる海外製の医薬品やワクチン等は厚生局の正式なプロセスを経て、クリニック所属の医師の判断の下、個人輸入をしたものになります。
国内の承認医薬品等の有無:国内でも同一の成分を含む医薬品は厚生労働省により承認されていますが、当院では主に価格や入手の安定性を考慮して、患者様にご説明の上で海外製品を処方する場合がございます。
諸外国における安全性等に係る情報:まれに重篤な副作用が報告されており、異常時は中止して受診。
(最新の知見に基づく最終更新日:2026年5月1日)

