症状から調べる
著者:院長 福地裕三(日本性感染症学会ガイドライン準拠)
症状がある部位、または症状はないけれど不安な理由から、気になる項目をご確認ください。
最短で原因に近づくために
のどの痛み、排尿時の痛み、発疹、膿(うみ)、下痢、腹痛、性器のかゆみやできものなど、症状から考えられる病気や検査の目安を下記にまとめてあります。
症状から探す方へ
どの検査を選べばよいか分からない、まず症状から絞りたいという方は、症状がある部位や気になる症状からご確認ください。
- 症状がある方:のど、尿道、おりもの、皮膚、肛門、下痢・下血などの症状別にご覧ください。
- 症状はないが不安な方:無症状の方向けのご案内からご確認ください。
- 強い痛み・高熱・血便などがある方:下の早めの受診をご検討いただきたい症状もご確認ください。
迷ったらこの3つ(検査・時期・診療時間)
症状がある方
のど、尿道、おりもの、皮膚、肛門、下痢など、症状のある部位からお進みください。
症状はないが不安な方
新しいパートナー、コンドームなし、パートナー陽性など、心当たりから検査を考えたい方はこちらをご確認ください。
よくある症状から探す
排尿時にしみる・膿が出る
尿道炎、クラミジア、淋菌などをご確認ください。
白いおりもの・かゆみ
カンジダなどをご確認ください。
魚のようなにおい・灰白色のおりもの
細菌性膣症(BV)などをご確認ください。
のどの痛み・違和感
咽頭クラミジア、咽頭淋菌、梅毒などをご確認ください。
できもの・いぼ・しこり
尖圭コンジローマ、性器ヘルペス、梅毒などをご確認ください。
下痢・下血・粘液便
赤痢アメーバ、細菌性赤痢、A型肝炎などをご確認ください。
症状が1つだけとは限りません。発熱+発疹、下痢+血便、陰部症状+関節痛のように複数の症状がある場合は、気になる項目を複数ご確認ください。
発熱・発疹
だるい、食欲低下、頭痛、下痢、筋肉痛、関節痛
可能性のあるもの
HIV・梅毒・肝炎
尿道の症状
尿道の違和感、排尿痛、膿、尿の臭い、脚の付け根の腫れ
可能性のあるもの
クラミジア・淋病・マイコプラズマ・ウレアプラズマ・トリコモナス ・カンジダ
おりものの症状
膣のかゆみや痛み、おりものの変化、不正出血、脚の付け根の腫れ
可能性のあるもの
クラミジア・淋病・マイコプラズマ・ウレアプラズマ・カンジダ・トリコモナス・細菌性膣炎(BV)
のどの症状
のどの違和感や痛み、咳、舌が白い、首回りの腫れ
可能性のあるもの
梅毒・クラミジア・淋病・マイコプラズマ・ウレアプラズマ
皮膚の症状
皮膚のかゆみや痛み、みずぶくれ、発疹、ただれ
可能性のあるもの
梅毒・ヘルペス・包皮炎・皮膚カンジダ
いぼ・しこり
可能性のあるもの
梅毒・尖圭コンジローマ
肛門の症状
肛門の違和感やかゆみ
可能性のあるもの
クラミジア・淋病・マイコプラズマ・ウレアプラズマ
下痢・下血
腹痛、発熱、だるい
可能性のあるもの
赤痢アメーバ
症状がないけど不安な方へ(無症状でも検査した方がいい?)
症状がなくても、性的接触の内容や相手の状況によっては検査を考えた方がよい場合があります。
何も症状はないけれど不安、一度まとめて確認したいという方は、心当たりの内容から検査の必要性をご確認ください。
性感染症は、症状が出ない(または気づきにくい)ことが珍しくありません。 症状がなければ大丈夫とは限らないため、次に当てはまる方は検査をご検討ください。
- コンドームなしの性行為があった、途中で外れた
- 新しいパートナーができた、複数のパートナーがいる
- パートナーが陽性だった
- オーラルやアナルの接触があった(のどや直腸は無症状が多い)
- 妊活やブライダルチェックとして確認したい
まず全体像を知りたい方:性感染症(STD)について、いつ検査できるか不安な方:検査可能時期
どこを見ればよいか迷った方へ
- 症状がある部位から探す
- におい・かゆみ・痛み・できものなど、いちばん気になる症状で探す
- 症状はないが不安な方は、心当たりのある接触内容から探す
- 強い症状がある場合は、FAQではなく下の早めの受診をご検討いただきたい症状をご確認ください
早めの受診をご検討いただきたい症状
- 38℃以上の発熱がある
- 陰部の激しい痛み、強い腫れがある
- 血便、ゼリー状の粘液便、強い腹痛がある
- 水分が取れない、ぐったりするなど脱水が心配
- 右わき腹の強い痛みと発熱がある
- 目の痛み、目やに、関節痛を伴う
症状の強さや経過によっては、当日中の受診や他院受診が必要になることもあります。迷う場合もご相談ください。
検査や受診の前に確認したい方へ
よくあるご質問
Q1. どこから見ればよいか分かりません。まず何を見ればいいですか?
A. まずは、いちばん気になる症状がある部位からご確認ください。のど、尿道、おりもの、皮膚、肛門、下痢・下血など、症状別に考えられる病気をまとめています。
症状がないけれど不安な方は、「症状がないけど不安な方へ」から、接触内容や心当たりに応じてご確認ください。
Q2. 症状が軽くても受診した方がいいですか?
A. はい。性行為のあとに、のどの痛み、排尿時の痛み、発疹、できもの、おりものの変化、肛門の違和感、下痢、血便などがあれば、症状が軽くても早めの検査をご検討ください。
性感染症は、無症状でも感染していることがあるため、「軽いから様子見で大丈夫」とは言い切れません。
Q3. いますぐ受診した方がいい危険サインはありますか?
A. はい。次のような場合は、当日中の受診や医療機関への相談をご検討ください。
・38℃以上の発熱が続く、悪寒が強い
・陰部の激しい痛み、強い腫れ、膿が大量に出る
・血便やゼリー状の粘液便が続く、水分が取れない
・右わき腹の強い痛みと発熱がある
・目の痛みや目やに、関節痛をともなう
Q4. 症状がなくても検査した方がいいことはありますか?
A. はい。コンドームなしの性行為、新しいパートナー、複数のパートナー、パートナーが陽性、オーラルやアナルの接触、妊活やブライダルチェックなどでは、症状がなくても検査を考えた方がよい場合があります。
「何も症状はないけれど不安」という方も、心当たりがあれば検査をご検討ください。
Q5. どんな検査がありますか?痛みはありますか?
A. 主な検査は、尿、うがい液(のど)、直腸ぬぐい、血液などです。
採血以外は、比較的痛みの少ない方法が中心です。どの検査を組み合わせるかは、症状や接触内容に応じてご案内します。
Q6. 検査はいつから受けられますか?早すぎる検査が心配です。
A. 検査で拾いやすくなる時期は、病気ごとに異なります。
早すぎるタイミングの検査では、陰性でも完全には否定できないことがあるため、必要に応じて再検査を組み合わせます。詳しい目安は、潜伏期間・検査可能時期のページをご確認ください。
Q7. のどや肛門も検査した方がいいですか?
A. オーラルやアナルの接触があった場合は、症状がなくても、のどや直腸に感染していることがあります。
基本は、接触した部位を検査するという考え方です。どこまで調べるか迷う場合は、受付でご相談ください。
Q8. おりもののにおいやかゆみは、性病以外でも起こりますか?
A. はい。おりものの症状は、クラミジア、淋病、トリコモナスなどの性感染症だけでなく、細菌性膣炎(BV)やカンジダでも起こります。
見た目やにおいだけで決めつけず、検査で整理するのが最短です。
Q9. 結果はどれくらいで分かりますか?
A. 結果が出るまでの期間は、検査項目によって当日〜数日が目安です。
必要な検査をまとめて受けることで、再来院の回数を減らせることがあります。結果はWEBで確認可能です。
Q10. パートナーが陽性でした。私は無症状でも検査した方がいいですか?
A. はい。無症状でも感染していることがあります。
接触の時期や部位(のど・直腸を含む)を整理したうえで、必要な検査をまとめて行うのがおすすめです。
Q11. 検査前に、しておくとよいこと・避けた方がよいことはありますか?
A. 自己判断で抗生剤を飲むと、検査結果が分かりにくくなることがあります。
また、のどの検査がある日は、直前のうがい薬やのどスプレーは控えるのがおすすめです。女性は膣洗浄(膣の中まで洗う行為)を避けてください。症状が悪化したり、長引いたりすることがあります。
Q12. 受診までに性行為はしても大丈夫ですか?
A. 原則として、原因がはっきりし、治療や治癒確認が終わるまでは控えるのが安全です。
性行為をする場合でも、コンドームやデンタルダムの使用でリスクを下げられます。
(最新の知見に基づく最終更新日:2026年4月3日)

