一般細菌
著者:院長 福地裕三(日本性感染症学会ガイドライン準拠)
このページでいう「一般細菌」とは
このページでいう「一般細菌」とは、クラミジア、淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマなどの代表的な性感染症の原因菌以外に、尿道や膣、皮膚などで症状の原因になりうる細菌をまとめてご案内するための表現です。特定の1つの病名ではなく、便宜的な総称としてお考えください。
一般細菌とは
尿道や膣に感染する性感染症には、クラミジア、淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、カンジダ、トリコモナスなどがあります。
それら以外の細菌を総称して「一般細菌」と呼びます。
一般細菌の中には、ありふれた菌もあれば、保有していることがリスクとなる菌もあります。
リスクの高い細菌が検出された場合は、積極的な治療が必要です。
また、リスクの低い菌であっても、症状がある場合には治療を検討することがあります。
そのため、一般細菌の検査では菌の種類まで詳しく調べ、結果に応じて必要な治療を行います。
このような症状がある場合はご相談ください
一般細菌による炎症でも、性病に似た症状が出ることがあります。クラミジアや淋病が陰性でも、症状が続く場合には一般細菌の評価が役立つことがあります。
- 排尿時の痛み、しみる感じ
- 尿道の違和感、かゆみ、軽い分泌物
- おりものの増加、においの変化
- 外陰部や膣の違和感、かゆみ、ヒリヒリ感
- 皮膚の赤み、できもの、腫れ、膿
- 検査では性病が陰性だったが、症状だけ続いている
性病ではないなら様子をみてよいとは限りません。症状が続く場合には、早めの診察と治療をご検討ください。
一般細菌で見つかりやすい菌の例
一般細菌には、日常生活の中でよく見られる菌も含まれます。たとえば、 大腸菌・連鎖球菌(レンサ球菌)・ブドウ球菌・腸球菌・ガードネレラなどが代表的です。
これらの菌は、もともと腸や皮膚、膣内などにいることもあり、 いるだけなら問題ないこともあれば、増えすぎると炎症や症状の原因になることもあります。
検査でどの菌がどの程度出ているかを確認し、症状の有無やリスクとあわせて、 治療が必要かどうかを判断していきます。
細菌の混合感染の顕微鏡写真
情報元:CDC
症状について
男性の場合は、尿道に違和感を覚えたり、排尿時に痛みを感じることがあります。
症状の程度によっては、分泌液が出ることもあります。
女性の場合は、膣のかゆみやおりものの増加や性状の変化などがみられることがあります。
また、男女ともに自覚症状が乏しい場合もあります。
こんな症状が続くときは受診をご検討ください
- 尿道の違和感、ムズムズする感じが続く
- 排尿時にしみる、痛い
- 透明〜白っぽい分泌液が出る
- 膣のかゆみ、ヒリヒリ感がある
- おりものの量が増えた、においが気になる
- クラミジアや淋病は陰性だったが、症状が残っている
クラミジアや淋菌などの性感染症ではない場合でも、一般細菌による尿道炎や膣炎が起きていることがあります。
様子を見ていたら自然に良くなるかな、と放置すると、悪化したり長引くこともあるため、 気になる症状が続く場合は一度ご相談ください。
検査について(尿、膣、皮膚)
尿道と膣の一般細菌
- 男性:尿を採取して検査
- 女性:膣内を綿棒で拭い取って検査
項目:一般細菌(尿・膣)、料金:5,500円(税込)
皮膚の一般細菌
皮膚の赤み、かゆみ、ただれ、膿などがある場合は、皮膚から採取して検査します。
項目:一般細菌(皮膚)、料金:5,500円(税込)
結果日数は検査内容により異なります。詳しくは 検査結果の判明期間 をご確認ください。
| 項目 | 検体 | 料金(税込) | 結果目安 |
|---|---|---|---|
| 一般細菌検査 | 尿・膣 | 5,500円 | 4〜7日後 |
治療について(内服、膣錠、皮膚外用)
男性の場合、尿から細菌が検出された場合には、必要に応じて抗生剤を服用します。
検査では抗生剤の感受性も調べるため、より効果的な薬剤を選択することができます。
女性の場合、細菌性膣炎の原因となる可能性のある菌が検出された場合には治療が必要です。
ただし、膣の常在菌である場合は治療の必要はありません。
| 項目 | 料金(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| 一般細菌治療(内服) | 9,000円 | 内服7日間 |
| 一般細菌治療(膣錠) | 3,300円 | 膣錠6日間 |
| 一般細菌治療(皮膚) | 3,300円 | 軟膏10g 1本 |
症状、部位、炎症の程度に応じて、検査だけでなく治療もあわせてご案内しています。
※ 送料無料、指定住所へ郵送
性感染症(性病)との違いについて
一般細菌は、必ずしも性行為だけでうつる菌ではありません。
もともと身体の中や周りにいる菌が増えて炎症を起こすこともあれば、 トイレ、汗、おりものなど、日常のさまざまな要因が重なって症状が出ることもあります。
一方で、性行為をきっかけに、一般細菌による尿道炎や膣炎が引き起こされるケースもあります。
そのため、症状や行為の内容に応じて、クラミジア・淋病・マイコプラズマなどの 代表的な性感染症の検査と同時に、一般細菌も調べることがあります。
必ず誰かからうつされた、浮気や不貞というわけではありませんので、 一人で責めすぎず、冷静に原因を確認することが大切です。
パートナーの検査が必要になることはありますか?
症状の内容や経過によっては、パートナー側の相談や検査も検討することがあります。
- 性行為をきっかけに症状が出た場合
- ご本人とパートナーの双方に症状がある場合
- 治療しても再発を繰り返す場合
一方で、すべての一般細菌感染で一律にパートナー治療が必要というわけではありません。たとえば、膣内細菌叢の乱れが関係する細菌性膣症では、必ずしもパートナー治療が必要とは限りません。
当院では、症状や背景に応じて、パートナー対応の必要性も含めて個別にご説明しております。
治癒検査(再検査)について
検査では薬剤感受性も確認し、必要に応じて有効な抗菌薬を選択します。
そのため、症状が改善している場合は治癒検査は必須ではありません。
ただし、症状が残る、再発を繰り返す、治療後すぐに再燃する場合は、原因の取り違えや混合感染がないかを含めて再評価(再検査)をご相談ください。
再発や慢性化を防ぐために大切なこと
一般細菌による尿道炎や膣炎は、一度良くなっても、生活習慣や環境によっては再発することがあります。
- 処方された抗生剤は指示どおり飲み切る(自己判断で中断しない)
- 性行為の前後には、できるだけ清潔を保つ
- 締め付けの強い下着や蒸れやすい素材は避ける
- 膣内洗浄やデリケートゾーン専用でない石けんの使いすぎに注意
- 必要に応じて、パートナー側の検査も検討する
何度も同じような症状をくり返している、他院で治療したがすぐ戻ってしまう、という場合も、 検査結果を踏まえながら、生活面も含めて一緒に対策を考えていきます。
当院で一般細菌の検査や治療を受けるメリット
- 性病専門クリニックとして、性感染症と一般細菌の両方をまとめて評価できます
- 尿道炎や膣炎の症状がある場合は、クラミジア、淋菌、マイコプラズマなどの検査も同時にご提案します
- 検査ではどの抗生剤が効きやすいか(感受性)まで確認し、薬を選びます
- 予約不要、保険証不要、匿名検査にも対応しています
- 診療時間や結果日数は「診療時間」「検査結果の日数」をご覧ください
このような場合は早めにご相談ください
- 排尿時の痛みが強い
- 下腹部痛がある
- 発熱を伴う
- 精巣の痛みや腫れがある
- 悪臭の強いおりものが続く
- 皮膚のただれ、腫れ、膿が悪化している
症状が強い場合や長引く場合は、単なる刺激症状ではなく、治療が必要な感染や炎症が背景にあることもあります。自己判断で様子をみ続けず、早めの受診をご検討ください。
よくある質問(FAQ)
Q.一般細菌とは、どのようなものですか?
A.このページでいう「一般細菌」とは、クラミジア、淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマなどの代表的な性感染症の原因菌以外に、尿道や膣、皮膚などで症状の原因になりうる細菌をまとめてご案内するための表現です。特定の1つの病名ではなく、便宜的な総称としてお考えください。
Q.一般細菌でも性病のような症状が出ることはありますか?
A.はい、あります。排尿時の痛み、尿道の違和感、おりものの変化、外陰部のかゆみやヒリヒリ感など、性病に似た症状が出ることがあります。そのため、クラミジアや淋病が陰性でも、症状が続く場合は一般細菌の評価が役立つことがあります。
Q.性病が陰性なら、放っておいても大丈夫ですか?
A.必ずしもそうとは限りません。性病ではなくても、細菌による炎症が続いている場合は、症状が長引いたり悪化したりすることがあります。違和感が続く場合は、早めの診察と治療をご検討ください。
Q.一般細菌は性行為だけでうつるのですか?
A.必ずしも性行為だけが原因とは限りません。もともとの常在菌バランスの変化や刺激、膣内環境の変化などで症状が出ることもあります。一方で、性行為をきっかけに症状が出ることもあるため、経過や症状に応じて判断します。
Q.日常生活でうつることはありますか?
A.日常生活での感染を過度に心配する必要は通常ありません。食器、タオル、トイレなどが原因として問題になることは一般的ではなく、主には症状の原因菌や部位、背景に応じて考えていきます。
Q.どのような症状があれば受診したほうがよいですか?
A.排尿時の痛み、尿道の違和感、軽い分泌物、おりものの増加やにおいの変化、外陰部や膣のかゆみ・ヒリヒリ感、皮膚の赤みや膿などがある場合は受診をご検討ください。特に、症状が続く場合や悪化する場合は、早めの評価が大切です。
Q.早めに受診したほうがよい症状はありますか?
A.はい。排尿時の痛みが強い、下腹部痛がある、発熱を伴う、精巣の痛みや腫れがある、悪臭の強いおりものが続く、皮膚のただれや膿が悪化しているといった場合は、早めの受診をご検討ください。
Q.どの部位を検査しますか?
A.症状に応じて、尿、膣などの検体で検査します。症状の出ている部位や性別によって、適した検査方法をご案内しています。
Q.検査結果はいつ分かりますか?
A.一般細菌検査の結果は、翌日夜が目安です。受付時間や休診日をまたぐ場合は、前後することがあります。
Q.治療はどのように行いますか?
A.症状や検査結果に応じて、抗菌薬の内服で治療を行います。当院では、一般細菌治療は7日間の内服を基本としてご案内しています。
Q.パートナーも検査したほうがよいですか?
A.症状の内容や経過によっては、パートナー側の相談や検査も検討することがあります。たとえば、性行為をきっかけに症状が出た場合、双方に症状がある場合、治療しても再発を繰り返す場合などです。
Q.パートナーも必ず治療が必要ですか?
A.すべての一般細菌感染で一律にパートナー治療が必要というわけではありません。たとえば、膣内細菌叢の乱れが関係する細菌性膣症では、必ずしもパートナー治療が必要とは限りません。症状や背景に応じて個別にご説明しています。
Q.料金の目安を教えてください。
A.一般細菌検査(尿・膣)は5,500円(税込)、一般細菌治療(内服7日間)は9,000円(税込)です。
(最新の知見に基づく最終更新日:2026年5月9日)

