B群髄膜炎菌ワクチン(Men-B)
著者:院長 福地裕三
髄膜炎菌感染症とは
髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)は、脳や脊髄を包む膜に感染を引き起こす細菌で、急速に進行し、重篤な症状を呈することがあります。
特にB群(血清群B)は、日本国内でも近年増加傾向にあり、注意が必要です 。
接種が推奨される方
以下の方々には、B群髄膜炎菌ワクチンの接種が推奨されます:
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髄膜炎流行地域(例:アフリカの「髄膜炎ベルト」)への渡航を予定している方
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学生寮や軍隊など、集団生活を送る予定のある方
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HIV感染者、無脾症、補体欠損症など、免疫機能に問題のある方
B群髄膜炎菌ワクチンとは
B群髄膜炎菌ワクチンは、B群髄膜炎菌による感染症を予防するためのワクチンです。
海外では「Bexsero」や「Trumenba」といった製品が使用されていますが、日本国内では未承認のため、当院では輸入代行卸より「Bexsero(ベクセロ)」を直輸入しております。
ワクチンの仕入れから保管までコールドチェーン体制を確率しており、温度ロガーでの計測ではこれまで一度も2〜8℃を逸脱しておりませんので、品質的にもご安心いただけます。
接種スケジュールと方法
ワクチンは1回目の接種から1ヶ月以上空けて2回接種が必要です。
接種は上腕部への筋肉注射で行います。
項目 | 料金 | 回数 |
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Bexseroワクチン(Men-B) | 25,000円 | 1回分 |
ワクチンの効果と持続期間
B群髄膜炎菌ワクチンの効果は約80〜95%とされていますが、接種後数年で抗体価が低下するため、必要に応じて5年ごとに追加接種が検討されます 。
副反応について
接種部位の痛み、発赤、腫れ、発熱、頭痛などの軽度の副反応が報告されていますが、通常は数日以内に改善します。重篤な副反応は稀です。