性感染症(性病)の潜伏期間
著者:院長 福地裕三(日本性感染症学会ガイドライン準拠)
潜伏期とは
潜伏期とは、感染してから症状が現れるまでの期間を指します。
無症状であったり、症状が軽い場合には、潜伏期を過ぎても症状が出ないことがあります。
個人差が大きいため、一般的には「症状が出るまでの目安の期間」とされています。
潜伏期より早く症状が現れることもあれば、遅れて現れることもあります。
また、性感染症の種類によっても潜伏期は大きく異なります。
なお、潜伏期中であっても、他者に感染させる可能性があります。
潜伏期と検査可能時期の違い
性感染症には、感染してから症状が現れるまでの期間(潜伏期)と、検査で陽性反応が出やすくなるまでの期間(検査可能時期」があり、この2つは異なります。
一言でまとめると、
潜伏期:症状が出るまでの期間
検査可能時期(ウィンドウ期):検査で感染を検出できる精度が高くなるまでの期間
つまり、潜伏期で症状が出ていない場合でも、検査を受けることは可能です。
混同しないようご注意ください。
| 疾患 | 潜伏期 | 検査可能時期 |
|---|---|---|
| HIV | 1〜4週間程度 | 4週以降〜 |
| 梅毒 | 2〜4週間〜 | 4週以降〜 |
| クラミジア | 1〜3週間程度 | 翌日以降〜 |
| 淋病(淋菌) | 2〜7日程度 | 翌日以降〜 |
| マイコプラズマ | 1〜5週間程度 | 翌日以降〜 |
| ウレアプラズマ | 1〜5週間程度 | 翌日以降〜 |
| ヘルペス | 2〜10日程度 | 即日〜4週間後 |
| カンジダ | 1日〜数年程度 | 翌日以降〜 |
| HPV | 3週間〜数年 | 4週間 |
| B型肝炎 | 2週間〜6ヶ月程度 | 35日〜2ヶ月後 |
| C型肝炎 | 2週間〜6ヶ月程度 | 24日〜3ヶ月後 |
- 早すぎる検査は陰性でも見逃しがあります。必要に応じて再検して下さい。
- 日曜・祝日を挟むと結果が1日程度遅くなることがあります。詳しくは判明期間の目安をご覧ください。
よくある質問FAQ
Q1. リスクのあと、いつ検査すれば良いですか?
A. 早すぎると陰性でも見逃すことがあります。表の「検査可能時期」を参考に、必要なら後日に再検査を行いましょう。迷ったらご相談ください。
Q2. 症状がなくても検査した方が良い?
A. はい。多くの感染症は無症状でもうつることがあります。のどや直腸は症状が出にくいため、行為の種類に合わせて検査します。
Q3. 潜伏期と検査可能時期は違うの?
A. 違います。潜伏期は症状の話、検査可能時期は陽性が出やすくなるまでの時間の話です。症状がなくても検査で分かることがあります。
Q4. 陰性なら完全に安心ですか?
A. タイミングが早いと偽陰性があります。医師の指示で再検の時期を確認しましょう。
Q5. のどや直腸の検査は必要?
A. オーラルやアナルの接触があれば推奨します。尿が陰性でも咽頭や直腸が陽性のことがあります。
Q6. どの検査が当日結果ですか?
A. HIV・梅毒・B型C型肝炎などは当日結果のメニューがあります。
Q7. パートナーはどうすれば?
A. 同時検査が安心です。陽性のときは同時治療で再感染を防ぎます。
(更新日:2025年11月26日)

