ドキシペップ Doxy PEP 即日処方 送料無料
著者:院長 福地裕三(日本性感染症学会ガイドライン準拠)
Doxy PEP(ドキシペップ)とは、リスク行為後にドキシサイクリン(ビブラマイシン)を内服することで、梅毒・クラミジア・淋病などの性感染症を一定の確率で予防する方法です。日本ではまだあまり馴染みのない予防法ですが、徐々に知名度が高まり、その有効性を実感する人も増えています。また、米国などでは、その有用性を示す記事や論文が複数報告されています。
最新情報(2025年12月31日更新)
2025年6月、英国BASHH(性の健康、HIV領域の学会)がdoxyPEPの臨床ガイドラインを公表し、200mgを性行為後できるだけ早く(24時間以内、遅くとも72時間以内)に内服、24時間に1回までといった運用が推奨されています。
また2025年、カナダの公衆衛生当局の諮問委員会も、GBMSM/TGWの高リスク者に対してdoxyPEPを包括的な性感染症対策の一部として提案し、3〜6か月ごとの見直しや耐性リスクも含めた共有意思決定を明記しています。
WHOも2025年に、doxycycline予防投与に関する推奨作成に向けた検討開始を発表しています。
※ doxyPEPは、梅毒やクラミジアでの予防効果が示される一方、地域の耐性状況により淋菌への効果が限定的になり得る点が指摘されています。
予防効果
Doxy PEPの予防効果としては、梅毒およびクラミジアに対して約90%弱の確率で感染を予防できると報告されています。梅毒やクラミジアに比べると、淋病に対する予防効果はやや低いものの、約60%程度の効果があるとされています。
梅毒に感染した場合、治療には約1か月を要することが多いため、リスク行為後にDoxy PEPを使用する意義は高いと考えられます。なお、現時点では日本人を含むアジア人に関するデータはまだありませんが、同程度の効果が得られる可能性があると推測されています。
どんな方にドキシペップ(Doxy PEP)が向いていますか?
Doxy PEP(ドキシペップ)は、すべての方に一律でおすすめするお薬ではなく、 性感染症のリスクや検査歴などを踏まえて、メリットとデメリットを丁寧にご説明したうえで 一人ひとりに合うかどうかを判断していく予防内服です。
海外のガイドラインでは、主に次のような方で、Doxy PEPの有用性が検討されています。
- これまでに梅毒、クラミジア、淋病などの細菌性性感染症に複数回かかったことがある方
- 性パートナーの人数が多い、またはパートナーが不特定多数の方
- コンドームの使用が毎回は徹底できていないと感じている方
- HIV予防内服(PrEP)やPEPを検討や使用しており、細菌性性感染症の予防も重視したい方
- パートナーが性感染症にかかりやすい状況にある方
当院では、性生活やこれまでの感染歴、今後のご希望などを伺ったうえで、 Doxy PEPが適しているかどうか一緒に検討していきます。 気になる方は、まずは通常の性感染症検査とあわせてご相談ください。
ドキシペップのメリット・デメリット
メリット
- 梅毒やクラミジアを中心とした細菌性性感染症のリスクを大きく下げられる可能性がある
- リスク行為のあとから内服するため、予定外の性行為にも対応しやすい
- 治療が長期化しやすい梅毒などをあらかじめ防げることで、生活や仕事への影響を減らせる
- 性感染症への不安が強い方にとって、心理的な安心材料のひとつになる
デメリットや注意点
- 100%感染を防げるわけではなく、定期的な検査は引き続き必要
- 抗生剤であるため、一時的な腸内細菌への影響がゼロではない
- ウイルス性の性感染症(HIV、B型肝炎、C型肝炎、HPV、ヘルペスなど)には効果がない
- 連日にわたる使用は推奨されず、使い方を誤ると耐性菌のリスクが高まる可能性がある
Doxy PEPは、あくまで性感染症予防の選択肢のひとつです。 コンドームやワクチン、HIV予防内服(PEP,PrEP)など、他の予防法と組み合わせていくことで、 より高い予防効果が期待できます。
投与方法
リスク行為から72時間以内に服用することで、一定の予防効果が得られるとされています。中でも、菌が増殖する前の24時間以内に内服できると、より高い効果が期待できます。ドキシサイクリンは1回の服用で予防投与が完了します。72時間を超えてしまった場合は、医師にご相談ください。
費用
当院では、医薬品メーカー大手であるファイザー社製のドキシサイクリン(ビブラマイシン)を取り扱っております。
| 項目 | 回数 | 料金 |
|---|---|---|
| Doxy PEP | 1回分 | 2,000円(税込) |
| Doxy PEP | 5回分 | 5,000円(税込) |
※ 複数回分をまとめて処方することも可能です。
※ 上記料金以外に、追加の費用はかかりません。
※ 送料無料、指定住所へ郵送、営業所止め可、薬局受取不可
※ 15時までの診療または決済で即日発送可(15時以降翌日発送)
検査の目安
現時点では、特にガイドラインなどで明確な基準は示されていませんが、当院ではドキシサイクリンを内服すると2〜3日間は成分が体内に残留することから、通常よりも1週間以上経過してからの検査を推奨しています。
そのため、クラミジアおよび淋病については、内服後1週間以上経過してからPCR法による検査をお勧めしています。また、梅毒は抗体が形成されるまでに通常4週間程度を要するため、5週間以上経過してからの即日精密検査を推奨しています。
ドキシペップで予防できない感染症と、併用すべき予防法
ドキシペップで予防できるのは、主に梅毒、クラミジア、淋病などの細菌性の性感染症です。 一方で、以下のようなウイルス性の性感染症には直接の予防効果はありません。
- HIV(エイズ)
- B型肝炎やC型肝炎
- HPV(ヒトパピローマウイルス)による尖圭コンジローマや子宮頸がんなど
- 単純ヘルペスウイルス(性器ヘルペス)
そのため、次のような予防法を組み合わせていくことが大切です。
- HIV予防:コンドームの使用、リスクが高い場合はHIV予防内服(PEP,PrEP)の検討
- B型肝炎:B型肝炎ウイルスワクチンの接種
- HPV関連疾患:HPVワクチン(4価、9価)の接種
- その他の性感染症:コンドームの継続的な使用と定期的な性感染症検査
HIVの予防内服については HIV(エイズ)予防内服のPEP療法、 HPVやB型肝炎については HPVワクチン(シルガード9価)、 B型肝炎ウイルスワクチン のページもあわせてご覧ください。
副作用
ドキシサイクリンでは、まれに胃部不快感、吐き気、下痢などの消化器症状がみられることがあります。多くは軽度で、一時的なものです。 ただし、強い腹痛、繰り返す嘔吐、発疹、息苦しさ、強い日光過敏症状(強い日焼けなど)がみられた場合は、服用を中止し、速やかに医師へご相談ください。 副作用が生じた場合でも、軽度であれば通常は1〜2日程度で自然に改善することが多いとされています。
飲み方のコツ(胃腸症状を防ぐ)
- 食後〜満腹でOK
- コップ1杯の水で飲む
- 服用後1時間は横にならない(寝る直前は避ける)
- (可能なら)制酸薬、鉄、カルシウム等の同時は避ける
当院でのドキシペップ処方の流れ
- 事前Web問診のご入力
ご来院前またはオンライン診療前に、事前Web問診にご回答いただきます。 性交の状況や既往歴、現在の症状などを簡単にご記入ください。 - 医師による診察やリスク評価
医師が、これまでの性感染症歴や現在のリスク、生活背景などを伺いながら、 Doxy PEPの適応があるかどうかを評価します。 - 検査のご案内
必要に応じて、梅毒、クラミジア、淋病などの検査や、HIV、B型肝炎、C型肝炎などの 血液検査もご提案いたします。すでに検査済みの方は、結果を踏まえて相談可能です。 - 内服方法や注意点のご説明
内服タイミング(リスク行為から何時間以内か)や使用頻度の目安、 副作用や注意点について、分かりやすくご説明いたします。 - お会計やお薬のお渡し(または郵送)
クリニックでの対面診療では、その場でお薬をお渡しします。 オンライン診療の場合は、全国どこでもご指定の住所へ送料無料でお届けいたします。
自分の場合は使った方がよいのか、まずは検査だけ受けたいなど、 迷われている段階でも構いません。お気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
ドキシペップ(Doxy PEP)とは何ですか?治療薬ですか?
ドキシペップ(Doxy PEP)は、性行為後にドキシサイクリンを内服して、梅毒やクラミジアなど細菌性性感染症のリスク低下を狙う予防内服です。感染が成立している場合の治療を目的とした飲み方ではありません。
いつ飲めばいいですか?72時間を過ぎたらどうしますか?
できるだけ早く(可能なら24時間以内)、遅くとも72時間以内に内服するのが目安です。72時間を過ぎた場合は自己判断で服用せず、検査や今後の対応を医師に相談してください。
1日に複数回性行為があった場合は、何回飲みますか?
目安は200mgを1回、24時間に1回までです(上限)。同日に複数回の性行為があっても、追加で飲み足す運用はおすすめしません。具体的な使い方は診察時に確認してください。
どのくらいの頻度で使ってよいですか?
必要時に使う予防内服で、自己判断で回数を増やすほど副作用や耐性などのデメリットが大きくなります。使用頻度が多くなりそうな場合は、他の予防法も含めて医師と相談して運用を決めます。
飲み方のコツはありますか?(胃痛や食道の違和感を防ぐ)
胃部不快感を減らすために、食後や満腹時にコップ1杯の水で服用し、服用後しばらく横にならない(寝る直前を避ける)などが目安です。内服の注意点は診察時に案内します。
副作用はありますか?受診が必要な症状は?
吐き気、胃部不快感、下痢などが起こることがあります。強い腹痛や嘔吐、発疹、息苦しさ、強い日光過敏などがあれば服用を中止し、医師に相談してください。
ドキシペップで予防できない感染症はありますか?
主に細菌性の性感染症のリスク低下を狙う方法で、HIV、B型C型肝炎、HPV、ヘルペスなどのウイルス性感染症には直接の予防効果はありません。コンドーム、ワクチン、HIVのPrEPやPEP、定期検査を組み合わせることが大切です。
妊娠中や授乳中でも使えますか?
妊娠中や授乳中などは使用可否の判断が必要です。安全性や代替策も含めて、必ず受診時に医師へ相談してください。
ドキシペップを飲んだ後、いつ検査を受ければいいですか?
内服直後は検査結果の解釈が難しくなることがあるため、行為内容や内服タイミングに応じて検査時期を案内します。目安として、クラミジアや淋菌は内服後1週間以上、梅毒は5週間以上あけて検査を検討します。
耐性菌が心配です。何に気をつければいいですか?
抗菌薬は使い方を誤ると耐性の懸念があります。自己判断で追加内服しない、定期的に検査と見直しを行う、他の予防策(コンドームやワクチン等)を併用することが基本です。
注意事項
Doxy PEPは単回投与で使用する方法であり、適切に用いれば耐性菌が発生するリスクは比較的低いと考えられています。 一方で、抗菌薬を連日または長期間にわたって使用すると、耐性菌の出現リスクが高まる可能性があります。 Doxy PEPの服用目安は、性行為後できるだけ早く(可能であれば24時間以内)、遅くとも72時間以内に200mgを1回服用することです。 上限は24時間あたり200mg(1回まで)となります。 そのため、連日や長期にわたる内服(いわゆるdoxyPrEP的な運用)は、一般的には推奨されていません。 不要な抗菌薬の使用は耐性菌を増やすリスクがあるため、漫然と内服を継続することは避けるべきです。
また、まれにアジスロマイシン(ジスロマック)を予防的に内服している方がいますが、これは医学的に推奨される抗生剤の使用方法ではありません。そのため、Doxy PEPも必ず医師の指導のもと、適切に使用することが重要です。
従来は、MSM(男性と性的関係を持つ男性)やトランス女性に有効とされる研究データが中心でしたが、最近ではシス女性など、より多様な層に対しても有効性が示唆されています。
HIVの予防内服について
B型肝炎のワクチンについて
HPVの4価9 価ワクチンについて
文献引用(出典リンク)
英国BASHHがdoxyPEPの国家ガイドラインを公表(2025/6/9)
推奨用量として200mgを24時間以内(遅くとも72時間以内)、24時間に1回まで。複数回の性行為が72時間にわたる場合の考え方も提示。
カナダ公衆衛生当局の諮問委員会が推奨文書(2025年に承認)
対象は、cisgender GBMSM/TGWの高リスク者に、包括的な性の健康支援の一部として提案。 用量や運用について、200mgを72時間以内、24時間に1回まで、3〜6か月ごとの見直し、耐性リスクの説明と共有意思決定を強調。淋菌への効果は相対的に弱くなり得る(耐性が背景)にも触れています。
WHOがdoxycycline予防投与の推奨作成を開始(2025/5/28)
ガイドライン策定に向けたGDG(開発グループ)を招集し、MSMやトランスジェンダー等を念頭に推奨作成を進める旨。
CDCが一般向け解説ページを更新(2025/11/20)
72時間以内、対象(過去12か月に細菌性STI)、3〜6か月ごとのフォローなどを、一般向けに整理した更新ページが出ています。 (臨床向けの中核ガイドライン自体は2024年MMWRが一次ソースのままですが、患者さん向け導線としてはこの2025更新ページが使いやすいです)
RCT+延長の最終結果が論文化(2025)
米国のDoxyPEP試験(多施設、オープンラベルRCT+延長)の最終結果として、有効性や忍容性、投与タイミング(24〜72時間)などの論文として引用できる形。
出典リンク
BASHH doxyPEP guideline (PDF, 2025-06-09)
▶ https://www.bashh.org/_userfiles/pages/files/guideline_doxypep_final_9thjune2025_v11.pdf
Canada (NAC-STBBI) Recommendations (2025)
▶ https://www.canada.ca/en/public-health/services/infectious-diseases/sexual-health-sexually-transmitted-infections/canadian-guidelines/national-advisory-committee-stbbi/recommendations-prophylactic-doxycycline-prevention-bacterial-sti-chlamydia-gonorrhea-syphilis.html
WHO announcement (2025-05-28)
▶ https://www.who.int/news/item/28-05-2025-who-announces-the-development-of-recommendations-on-doxycycline-prophylaxis-for-the-prevention-of-sexually-transmitted-infections
CDC public-facing doxy PEP page (2025-11-20)
▶ https://www.cdc.gov/sti/prevention/doxy-pep.html
CDC Clinical Guidelines (MMWR, 2024)
▶ https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/73/rr/rr7302a1.htm
DoxyPEP final RCT + open-label extension (PubMed, 2025)
▶ https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40147465/
(最新の知見に基づく最終更新日:2026年2月28日)

