HIVの即日検査とNAT検査(HIV-1 RNA)|違い・検査のタイミング・結果の見方
著者:院長 福地裕三(日本性感染症学会ガイドライン準拠)
できるだけ早くHIVを確認したい、即日で結果が欲しい、NATって何?いつ受けるべき?
HIV検査は、検査の種類によって見ているもの検出できる時期(ウインドウ期)が異なります。
当院では、即日検査にダイナスクリーン™ HIV Combo(第4世代:抗原+抗体)を使用し、
より早期の評価が必要な場合にはHIV-1 RNA定量(TaqManPCR法)(NAT)も選択できます。
このページでは、即日検査とNAT検査の違い、検査を受けるタイミング、結果の見方に絞って分かりやすく解説します。
HIV検査は「感染機会から何日後か」で選び方が変わります
HIV検査には、採血後その日のうちに結果が分かるHIV即日検査と、より早期の確認に使われるHIV NAT検査(HIV-1 RNA)があります。
- 72時間以内:検査よりもPEPの相談を優先することがあります。
- 〜12日:どの検査でも早すぎる可能性があります。
- 13日以降:HIV NAT検査が選択肢になります。
- 28日以降:第4世代HIV即日検査が選択肢になります。
- 12週以降:より確実な再確認の目安になります。
PrEP・PEPを使用中または使用後の方は、検査結果の解釈が通常と異なることがあります。受診時に必ずお伝えください。
当院のHIV検査
- 第4世代HIV即日検査:5,500円(税込)/採血後 約15〜20分
- HIV NAT検査(HIV-1 RNA):11,000円(税込)/結果 約4日
- 検査方法:採血
- 保険証:不要・匿名検査に対応
すぐに結果を知りたい方はHIV即日検査、感染機会から日が浅く早期確認を希望される方はHIV NAT検査をご検討ください。
即日検査(ダイナスクリーン™ HIV Combo)とは
当院の即日検査は、ダイナスクリーン™ HIV Comboを使用します。
第4世代(抗原抗体)タイプの迅速検査で、約15〜20分で結果を確認できるスクリーニング検査です。
抗原と抗体を同時に見る(第4世代)
第4世代の特徴は、感染初期に増えるp24抗原と、後から増える抗体を同時に評価する点です。
そのため、抗体のみの検査よりも、より早い段階の感染を拾える可能性があります。
即日検査が向いている方
- まずは今日の時点での可能性を整理したい
- 不安が強く、早く次に何をすべきかを決めたい
- 症状はないが、最近のリスクが気になっている
即日検査の注意点(陰性でも時期が重要)
感染直後は、どの検査でも陰性になり得ます。
特に曝露から日が浅い場合は、NATの追加や適切な時期の再検査が必要になることがあります。
NAT(HIV-1 RNA定量:TaqManPCR法)とは
NAT(核酸増幅検査)は、血液中のHIVの遺伝子(RNA)を検出・定量する検査です。
当院のNATはHIV-1 RNA定量(TaqManPCR法)で、急性期(感染早期)評価に役立ちます。
NATが向いていることが多いケース
- 曝露から日が浅く、できるだけ早期に評価したい
- 発熱、咽頭痛、全身倦怠感、発疹など、急性期を疑う症状があり心配
- 即日検査が陰性でも、リスクが高く不安が強い
注意点:NATはHIV-1に対する検査です
本検査はHIV-1 RNAの検査です。状況によっては、抗原抗体検査と組み合わせて総合的に判断します。
また、PrEPやPEPなど抗HIV薬を使用している場合は、検出時期や解釈が変わることがあるため、受診時に必ずお伝えください。
HIV即日検査とHIV NAT検査の違い
HIV即日検査とHIV NAT検査は、調べているもの、結果が分かるまでの時間、向いている時期が異なります。
| 比較項目 | HIV即日検査 | HIV NAT検査 |
|---|---|---|
| 調べているもの | HIV抗原・HIV抗体 | HIV-1 RNA |
| 当院での検査 | 第4世代HIV即日検査 | HIV-1 RNA定量検査 |
| 結果時間 | 約15〜20分 | 約4日 |
| 向いている時期 | 感染機会から28日以降の確認 | 感染機会から13日以降の早期確認 |
| 向いている方 | 今日すぐに結果を知りたい方 | 感染機会から日が浅く、急性期感染が心配な方 |
| 注意点 | 感染機会から日が浅いと陰性になることがあります。 | HIV-1の検査です。HIV-2が疑われる場合は別途評価が必要です。 |
| 費用 | 5,500円(税込) | 11,000円(税込) |
どちらの検査を選ぶべきかは、感染機会からの日数、症状の有無、PrEP・PEP使用歴、不安の強さによって変わります。
HIV検査は何日後から受けられる?
HIV検査は、感染機会からの日数によって適した検査が変わります。
| 感染機会からの日数 | 考え方 | 当院でのご案内 |
|---|---|---|
| 72時間以内 | 検査よりもPEPを優先して検討することがあります。 | HIV曝露後予防PEPをご相談ください。 |
| 〜12日 | 検査には早すぎる可能性があります。 | 検査時期を含めてご相談ください。 |
| 13日以降 | 早期確認としてHIV NAT検査が選択肢になります。 | HIV NAT検査をご案内できます。 |
| 28日以降 | 第4世代HIV即日検査が選択肢になります。 | 約15〜20分で結果をご確認いただけます。 |
| 12週以降 | より確実な再確認の目安になります。 | 不安が残る方は再検査をご相談ください。 |
検査時期が早すぎる場合は、陰性でも感染を完全に否定できないことがあります。 感染機会からの日数を確認してご相談ください。
※ PrEPやPEP中、または直近に使用がある場合は、検査のタイミングや解釈が変わることがあります。受診時に必ず申告してください。
※ 参考(CDCのレンジ):NAT 10〜33日、静脈採血の抗原抗体(ラボ)18〜45日、指先迅速抗原抗体 18〜90日、抗体検査 23〜90日が目安です。
感染機会から72時間以内の方へ
HIV感染リスクがある性行為や血液曝露から72時間以内の場合、HIV検査よりも先にPEPを検討することがあります。
PEPは、HIV曝露後に感染リスクを下げるための予防内服です。 原則として、曝露後できるだけ早く、遅くとも72時間以内に開始することが重要です。
72時間を過ぎるとPEPの対象外となることがあります。 「検査を受けるべきか」「PEPが必要か」で迷う場合は、時間を空けずにご相談ください。
結果の見方(陰性、陽性、要確認)
即日検査(抗原抗体)が陰性(非反応)
現時点での可能性は低いと考えますが、曝露から日が浅い場合は再検査が必要です。
リスクが高い、症状がある、不安が強い場合は、NATの追加や再検査計画をご案内します。
即日検査(抗原抗体)が陽性(反応あり)
即日検査はスクリーニングのため、医療機関での確認検査が必要です。状況に応じてHIV-1 NATなどで確認します。当院では、適切な確認検査につなげ、必要に応じて専門医療機関への紹介も含めて対応します。
NAT(HIV-1 RNA)が陰性
曝露から日が浅すぎる場合や、薬剤使用(PrEPやPEPなど)がある場合は、フォロー検査が必要になることがあります。
陰性が完全否定ではなく、状況に合わせて確定できる時期を一緒に設計します。
HIV即日検査とNAT検査に関するよくある質問
Q. HIV即日検査とNAT検査はどちらを受ければよいですか?
どちらの検査が適しているかは、感染機会からの日数によって変わります。
感染機会から28日以上経っていて、今日すぐに結果を知りたい方は、第4世代HIV即日検査が選択肢になります。
感染機会から13日以上、28日未満で早期確認を希望される方は、HIV NAT検査を検討します。
Q. HIV即日検査とは何ですか?
HIV即日検査は、採血後その日のうちに結果を確認できるHIV検査です。
当院では、第4世代HIV即日検査を行っています。
HIV抗原とHIV抗体を確認する検査で、採血後約15〜20分で結果をご確認いただけます。
Q. HIV NAT検査とは何ですか?
HIV NAT検査は、血液中のHIV-1 RNAを確認する検査です。
HIV即日検査よりも早い時期に、HIV-1感染を確認できる可能性があります。
感染機会から日が浅い方、急性HIV感染が心配な方、即日検査だけでは不安が残る方に選択肢となります。
Q. HIV即日検査とNAT検査の違いは何ですか?
HIV即日検査は、HIV抗原・HIV抗体を確認する検査です。
HIV NAT検査は、HIV-1 RNAを確認する検査です。
即日検査は約15〜20分で結果が分かる一方、NAT検査は結果判明まで約4日かかります。早く結果を知りたい場合は即日検査、感染機会から日が浅い場合はNAT検査を検討します。
Q. HIV検査は何日後から受けられますか?
感染機会からの日数によって、適した検査が変わります。
72時間以内の場合は、検査よりもPEPの相談を優先することがあります。
13日以降はHIV NAT検査、28日以降は第4世代HIV即日検査が選択肢になります。12週以降は、より確実な再確認の目安になります。
Q. 感染機会から72時間以内の場合は、HIV検査を受ければよいですか?
感染リスクがある性行為や血液曝露から72時間以内の場合、HIV検査よりもPEPを優先して検討することがあります。
PEPは、HIV曝露後に感染リスクを下げるための予防内服です。
原則として、曝露後できるだけ早く、遅くとも72時間以内に開始することが重要です。迷う場合は、時間を空けずにご相談ください。
Q. 感染機会から10日未満でもNAT検査は受けられますか?
感染機会から10日未満の場合、NAT検査でも早すぎる可能性があります。
検査で陰性であっても、感染を完全に否定できないことがあります。
感染機会からの日数、行為内容、症状の有無を確認し、検査時期を含めてご相談ください。
Q. 13日目のNAT検査が陰性なら完全に否定できますか?
HIV NAT検査は早期確認に有用な検査ですが、13日目の陰性だけで、すべての状況において完全に否定できるとは限りません。
感染機会の内容、PrEP・PEP使用歴、症状の有無によっては、後日の第4世代HIV検査や再検査をご案内することがあります。
結果の見方に迷う場合は、検査日と感染機会の日付を確認してご相談ください。
Q. 28日目のHIV即日検査が陰性なら再検査は必要ですか?
感染機会から28日以降の第4世代HIV即日検査は、HIV感染の確認に有用です。
ただし、感染機会の内容、PrEP・PEP使用歴、不安の強さによっては、12週以降を目安に再確認をご案内することがあります。
「いつの検査でどこまで安心できるか」は状況によって変わるため、迷う場合はご相談ください。
Q. 12週後のHIV検査は必要ですか?
より確実な再確認を希望される場合は、感染機会から12週以降の検査を検討することがあります。
すでに適切な時期に検査を受けて陰性だった場合、全員に必ず12週後の再検査が必要とは限りません。
検査方法、検査時期、感染機会の内容、不安の程度に応じてご案内します。
Q. HIV即日検査で陰性なら安心ですか?
HIV即日検査で陰性だった場合、その検査時点ではHIV抗原・抗体が検出されなかったという意味です。
ただし、感染機会から日が浅い場合は、まだ検査で検出できない時期の可能性があります。
感染機会からの日数によっては、HIV NAT検査や後日の再検査を検討します。
Q. 即日検査が陰性で、NAT検査が陽性になることはありますか?
感染初期には、抗原・抗体がまだ十分に検出されず、即日検査で陰性となることがあります。
その一方で、HIV NAT検査でHIV-1 RNAが検出される場合があります。
感染機会から日が浅く、急性HIV感染が心配な場合は、即日検査だけでなくNAT検査を検討することがあります。
Q. NAT検査で陰性なのに、後から陽性になることはありますか?
感染機会から日が浅すぎる場合、NAT検査でも陰性になる可能性があります。
また、PrEP・PEP使用歴がある場合は、検査結果の解釈が通常と異なることがあります。
NAT検査で陰性でも、検査時期や状況によっては後日の再検査を検討します。
Q. NAT検査はHIV-1とHIV-2の両方が分かりますか?
当院のHIV NAT検査は、HIV-1 RNAを確認する検査です。
HIV-2が疑われる場合は、HIV-1 NATだけでは判断できず、別途評価が必要になることがあります。
渡航歴、出身地域、検査結果の組み合わせなどにより、必要な確認方法をご案内します。
Q. HIV-2が心配な場合はどうすればよいですか?
HIV-2が心配な場合は、HIV-1 NATだけで判断せず、抗体確認検査や専門医療機関での評価が必要になることがあります。
日本ではHIV-1が中心ですが、背景によってはHIV-2も含めた確認が必要になる場合があります。
検査結果やご不安の内容に応じてご相談ください。
Q. 急性HIV感染が心配な症状には何がありますか?
HIV感染の初期には、発熱、咽頭痛、発疹、リンパ節の腫れ、全身倦怠感、筋肉痛、下痢などがみられることがあります。
ただし、これらの症状だけでHIV感染かどうかを判断することはできません。
感染機会の内容、日付、検査時期をあわせて判断することが大切です。
Q. 症状がある場合はNAT検査を受けた方がよいですか?
感染機会から日が浅く、発熱・咽頭痛・発疹など急性HIV感染が心配な症状がある場合は、HIV NAT検査を検討することがあります。
ただし、同じような症状は他の感染症でも起こります。
症状だけで判断せず、感染機会からの日数と検査内容を確認してご相談ください。
Q. PrEPを飲んでいる場合、HIV検査の結果は変わりますか?
PrEPを使用している場合、HIV検査の結果や検出時期の解釈が通常と異なることがあります。
PrEP中に飲み忘れがあった場合や、感染リスクが高い機会があった場合は、検査方法や再検査時期を慎重に判断します。
PrEPを使用中の方は、受診時に必ずお伝えください。
Q. PEP後はいつHIV検査を受ければよいですか?
PEP後のHIV検査は、内服開始時、内服終了後、一定期間後など、状況に応じて複数回確認することがあります。
PEP使用後は、通常の検査時期とは解釈が変わる場合があります。
いつ検査すればよいかは、PEPの開始日、内服状況、感染機会の日付を確認してご案内します。
Q. PrEP・PEPを使用したことを伝える必要がありますか?
はい。PrEP・PEPを使用中または使用後の方は、必ず受診時にお伝えください。
HIV検査の結果や検出時期の解釈が通常と異なることがあります。
現在内服中の方、過去に内服した方、飲み忘れがあった方は、検査時期や検査方法を調整してご案内します。
Q. HIV即日検査で陽性・反応性だった場合はどうなりますか?
HIV即日検査で陽性・反応性となった場合でも、その時点でHIV感染が確定したとは限りません。
即日検査はスクリーニング検査であり、必要に応じて確認検査やHIV-1 NAT検査などを行います。
結果を整理し、必要に応じて専門医療機関へのご案内を行います。
Q. HIV検査で判定保留と言われた場合はどうなりますか?
判定保留とは、陽性とも陰性とも断定できない状態です。
判定保留の場合、HIV-1 NATや抗体確認検査、再検査などを組み合わせて判断することがあります。
結果票の表記、検査日、感染機会からの日数を確認し、必要な追加検査をご案内します。
Q. HIV検査で偽陽性になることはありますか?
はい。HIVのスクリーニング検査では、感染していなくても反応が出る偽陽性が起こることがあります。
そのため、即日検査で陽性・反応性となった場合でも、その時点でHIV感染が確定したとは限りません。
ただし、本当にHIV感染がある場合もあるため、自己判断せず確認検査を受けることが大切です。
Q. HIV感染が確定した場合、治療できますか?
はい。HIVは、抗HIV薬による治療で長期的に管理できる病気です。
HIV感染が確定した場合は、できるだけ早く専門医療機関へつながり、治療開始について相談することが大切です。
治療によりウイルス量を十分に抑えることで、健康状態を保ちながら生活している方が多くいます。
Q. HIV検査の費用はいくらですか?
当院の第4世代HIV即日検査は5,500円(税込)です。
HIV NAT検査は11,000円(税込)です。
どちらも採血で行います。自由診療のため、保険証不要・匿名検査に対応しています。
Q. HIV即日検査の結果はどれくらいで分かりますか?
当院の第4世代HIV即日検査は、採血後約15〜20分で結果をご確認いただけます。
混雑状況や検査状況により、多少お時間をいただく場合があります。
すぐに結果を知りたい方に向いている検査です。
Q. HIV NAT検査の結果はどれくらいで分かりますか?
HIV NAT検査の結果は、約4日が目安です。
即日結果ではありませんが、感染機会から日が浅い場合の早期確認として選択肢になります。
結果の確認方法は、検査時にご案内します。
Q. 保険証なし・匿名でHIV検査を受けられますか?
はい。当院では、保険証不要・匿名でHIV検査を受けられます。
自由診療のため、保険診療の受診歴として残りません。
ただし、陽性・判定保留時の紹介状作成や専門医療機関への連携など、医療上必要な場面ではお名前を確認することがあります。
Q. 保健所のHIV検査と当院の検査は何が違いますか?
保健所や自治体の検査施設では、無料・匿名でHIV検査を受けられる場合があります。
一方で、実施日や予約枠が限られていたり、結果説明まで日数がかかることがあります。
当院では有料の自由診療として、HIV即日検査やHIV NAT検査に対応しています。今日受けたい方、即日で結果を知りたい方、NAT検査も相談したい方に選択肢となります。
Q. HIV検査と一緒に他の性感染症も検査できますか?
はい。HIV検査とあわせて、他の性感染症検査もご相談いただけます。
梅毒、B型肝炎、C型肝炎、クラミジア、淋菌、マイコプラズマ・ウレアプラズマなどは、症状がなくても感染していることがあります。
性行為の内容に応じて、のど・性器・肛門の検査も検討します。
Q. のどや肛門の検査も必要ですか?
HIV検査は血液検査ですが、他の性感染症では感染した部位ごとの検査が必要になることがあります。
オーラルセックスがある場合はのど、アナルセックスがある場合は肛門・直腸のクラミジアや淋菌などを確認することがあります。
HIV検査とあわせて、必要な性感染症検査をご案内できます。
Q. 当院ではどのようにHIV検査を相談できますか?
当院では、第4世代HIV即日検査とHIV NAT検査に対応しています。
HIV即日検査は5,500円(税込)で、採血後約15〜20分で結果をご確認いただけます。HIV NAT検査は11,000円(税込)で、結果は約4日が目安です。
感染機会からの日数、PEP・PrEP使用歴、症状の有無に応じて、適した検査をご案内します。
HIVの基礎・症状・治療もまとめて確認したい方へ
(最新の知見に基づく最終更新日:2026年5月22日)

